相続した株式・投資信託を売ると税金はいくら?取得価額の考え方

相続した株式や投資信託を売ると、売却益に対して譲渡所得の税金がかかります。相続税を払ったかどうかとは別に、売却時には取得価額をどう見るかが重要です。
この記事の結論
- 相続した株式等は、原則として被相続人の取得価額を引き継ぐ。
- 取得費が分からない場合、売却代金の5%相当額を取得費にできる場合がある。
- 相続税を払っている場合、一定期間内の売却で取得費加算を使える可能性がある。
- 特定口座へ移管できるか、一般口座になるかで申告の手間が変わる。
比較表
| 状況 | 税金の考え方 | 確認資料 |
|---|---|---|
| 取得価額が分かる | 被相続人の取得価額を引き継ぐ | 取引報告書・特定口座年間取引報告書 |
| 取得価額が不明 | 売却代金の5%を取得費にできる場合 | 証券会社資料・国税庁Q&A |
| 相続税を納付 | 取得費加算の特例を検討 | 相続税申告書控え |
| 一般口座で売却 | 自分で譲渡所得を計算 | 売買報告書 |
押さえておきたいポイント
相続した株式を売ったときの税金は、売却代金そのものではなく、売却代金から取得費や譲渡費用を差し引いた利益にかかります。取得費は、亡くなった人が買ったときの取得価額を引き継ぐのが基本です。
古い株式や投資信託では取得価額が分からないことがあります。この場合、同一銘柄ごとに売却代金の5%相当額を取得費にできる扱いがありますが、実際の取得価額が分かる資料があるならそちらを確認します。
相続税を納めた人が一定期間内に相続財産を売却した場合、相続税額の一部を取得費に加算できる特例があります。税額が大きい人ほど効果が出る可能性があります。
実務で確認する順番
- 証券会社に相続時の残高証明書と取得価額情報を確認する。
- 特定口座に移管できるか確認する。
- 売却前に相続税申告書の有無を確認する。
- 取得費加算の期限を確認する。
- 一般口座で売却した場合は確定申告の準備をする。
売却前にやるべき資料探し
相続した株式や投資信託は、売ってから取得価額を探すと手間が増えます。まず証券会社の残高証明書、取引報告書、特定口座年間取引報告書、過去の郵送物、ネット証券のログイン情報を確認します。
被相続人が複数の証券会社を使っていた場合、同じ銘柄を別口座で買っていることがあります。同一銘柄でも取得時期が違えば取得価額が変わるため、証券会社ごとの情報をまとめてから売却します。
取得費5%を使う前の注意点
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| 購入時資料が本当にないか | 5%取得費は税負担が大きくなりやすい |
| 相続税申告書があるか | 取得費加算の特例を使える可能性がある |
| 一般口座か特定口座か | 確定申告の計算負担が変わる |
| 配当や分配金の受取方式 | 相続後の税務処理に影響する |
売却判断は税金だけで決めない
取得価額が低い銘柄は売却益が大きくなり、税金も大きくなります。ただし、税金を避けるために集中投資を続けると、株価下落や減配リスクを抱え続けることになります。
相続した資産は、故人の投資方針で作られたポートフォリオです。相続人の年齢、生活費、リスク許容度に合わせて、売却・保有・分散を見直しましょう。






















