09 May

レバレッジ取引で必ず理解しておきたいリスク

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最近では、極めて高いレバレッジをかけることができる投資が個人投資家にも手が届くレベルで提供されています。このようなハイレバレッジ投資は当たれば大きく、損をするときも大きいという投資です。このようなハイレバレッジ投資をしている方は当然「ロスカット(損切り)」は設定している方が多いかと思いますが、それが間に合わないリスクというものがあります。
今回はレバレッジ取引って何?という方から実際に何らかのレバレッジ投資をされている方まで含めてこのような投資をするときに絶対押さえておきたいリスクについて説明していきます。

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レバレッジって何?

レバレッジ(leverage)というのは、預けている資金以上の取引をすることです。

たとえば、100万円を証券会社などに預けて1000万円分の取引をするという場合、10倍のレバレッジをかけているということになります。レバレッジをかけることで、少額の資金でもたくさんの運用ができるため、効率的に投資ができます。
一方で、高いレバレッジをかけると、負けた時の損失も大きくなります。

レバレッジ投資ができる代表的な投資と投資対象
信用取引(およそ3倍程度:個別株式)
日経225先物取引(およそ20倍程度:日経225先物)
FX(25倍まで。海外業者ならもっと高い:外国為替)
CFD取引(20倍程度:株価指数、為替、商品など)

 

レバレッジ取引の損益計算

具体的にレバレッジをかけた取引をした時の損益についてみていきましょう。
今回は100万円の元手でレバレッジ10倍(1000万円)の投資をしたと仮定してみてみます(本当は信用取引の個別株でここまでレバレッジはかけられないけど)。

A株を500円で20000株投資(500×20000=1千万円)
株価が600円に上昇:2万株×(600-500)=200万円の利益
株価が400円に下落:2万株×(400-500)=200万円の損失

こんな計算になるわけです。

儲かった時は元本の倍の儲けが出ていますが、損をしたケースでは元本以上の損失がでています。元本で相殺しても100万円の損が残ることになってしまいます

このように、投資額以上の損失が出るリスクがあるというのが信用取引や先物取引、FXなどが「リスクが高い取引」「怖い」といわれるゆえんです。

しかしながら、実際のレバレッジ取引では損失が出る前に「ロスカット注文(損切り)」や証券会社等による「強制決済」がおこなわれるようになっています。

 

ロスカットや強制決済のしくみ

ロスカット注文や強制決済というのは、対象商品が一定の価格以下になった場合や預けている証拠金が一定の証拠金維持率を下回った時に行われる決済注文です。

たとえば、先ほどの例で考えます。
100万円の資金で500円で2万株(1000万円分)投資した場合、株価が450円になった時点で元本がゼロになる計算となります。
そのため、それよりも高い価格でロスカット注文(損切り注文)を入れておきます(これは投資家が任意)。そうしておけば、元本以上に損をすることはありません。

また、各証券会社などでは強制決済のラインというものも設けており、損失が一定以上になったら投資家の意思にかかわらず強制的に決済注文を出すという仕組が備わっています。

そのため、ちゃんとロスカットや強制決済が成立すれば元本以上の損失をすることはありません。
しかしながら、100%ではありません。ロスカットや強制決済は瞬時に成立するわけではなく、条件を満たした時に注文を出すに過ぎないということです。

 

ロスカット注文が間に合わず、想定外の価格で成立

特に、金融商品の価格は「跳ねる」「値を飛ばす」ことがあります。
株価にしても為替レートにしても、値段は連続的に付くわけではなく、500円の株価が一気に400円にまで下落するということだってあるわけです。為替レートも同じです。

たとえば、先ほどの例で500円の株価が400円まで一度も値段を付けずに下がった場合(特別気配で下落し続けた場合)は、ロスカット注文、強制決済注文が行われてもそれが成立することはありません。

値段がつくのを待つしかないのです。そんなに下がることあるの?と思う方もいるかもしれませんが、強烈な業績の下方修正や先の大震災のような時にはこのように大きく下げることは往々にしてあります。

また、為替レートについてもいつもなら数十銭単位でしか動かないレートが為替介入や経済統計の結果などによって数円以上一気に値を飛ばして動くことがあります。

このような時はいくらロスカット注文などを出していたとしても売買自体が成立しないので著しく不利な価格での決済となり、投資額以上の損失が発生するというケースがあるのです。

追記)
2015年1月15日のスイスフランの為替レートを見てください。スイスの中央銀行の政策変更によって為替レートが大きく動いているのが分かるかと思います。この時、一晩で数千万円単位の借金を背負ったという人もいるようです。この事例にように、相場はいつ大きく動くかわかりません。普段の値動きに慣れてしまい、ついついレバレッジの倍率を高めてしまうと大きな損失を背負うリスクが高まります。

 

レバレッジ投資をするうえで大切なこと

レバレッジ投資で重要なことは「レバレッジの倍率」ではなく、「投資している絶対額」をベースに考えるようにしましょう。
たとえば、1000万円の資金を持っており、その内20万円を使って20倍のレバレッジ投資(400万円分)の投資では、保有する資金額からみて投資額は大きすぎるわけではありません。

一方、レバレッジ10倍でも1000万円をまるまる投資してたケースでは1億円相当の投資をしていることになります。

すべての状況においてレバレッジ投資が悪ではありません。このようなレバレッジ投資の少ない資金で投資ができることを活かして「売りヘッジ」「買いヘッジ」といったリスク回避のために活用することもできます。

今回問題しているのは「裸買い」「裸売り」などと呼ばれるヘッジ目的ではなく、レバレッジを利用してその大きな投資額で利益を得ようとする投資方法を指しています。このロスカット、強制決済が間に合わないかもしれないリスクについて重々に承知、理解した上で取引するようにしてください。

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