投資先企業の倒産リスクと上場廃止を整理するイメージ

株式投資した会社が倒産した場合、保有株式の価値は大きく下がり、最終的にほぼゼロになることがあります。倒産や上場廃止は頻繁に起きるものではありませんが、個別株投資では必ず理解しておきたいリスクです。

この記事では、投資先が倒産した場合の株式の扱い、上場廃止・監理銘柄・整理銘柄の意味、個人投資家が事前に確認すべきポイントを整理します。

この記事のポイント

  • 株主は会社の所有者ですが、倒産時の返済順位は債権者より後になる
  • 上場廃止になると、証券取引所で通常の売買ができなくなる
  • 監理銘柄・整理銘柄は、上場廃止リスクを確認する重要なサイン
  • 個別株は倒産リスクがあるため、分散投資と損切りルールが重要

投資先が倒産したら株はどうなる?

株式は、会社に出資したことを示す権利です。会社が成長すれば株価上昇や配当を期待できますが、会社の経営が悪化して倒産すれば、株式の価値は大きく下がります。

倒産手続きでは、会社の財産はまず債権者への弁済に使われます。株主は債権者よりも後の立場なので、会社に残る財産がほとんどなければ、株主に戻るお金はないことが一般的です。

そのため、投資先が倒産した場合、保有株式は事実上価値を失う可能性があります。個別株投資では、株価が下がるリスクだけでなく、最悪の場合に投資額の大部分を失うリスクもあると考えておきましょう。

倒産と上場廃止は同じではない

倒産と上場廃止は同じ意味ではありません。倒産は会社の資金繰りや債務の問題で事業継続が難しくなることです。一方、上場廃止は、証券取引所でその会社の株式を売買できなくなることです。

上場廃止には、倒産に近いケースもあれば、MBO、完全子会社化、株式併合、他社との合併など、株主に一定の対価が支払われるケースもあります。上場廃止と聞いただけで一律に判断せず、上場廃止理由と会社の開示を確認する必要があります。

監理銘柄・整理銘柄とは

JPXでは、上場廃止のおそれがある銘柄や、上場廃止が決まった銘柄について、監理銘柄・整理銘柄として情報を公表しています。

区分 意味 投資家が見る点
監理銘柄 上場廃止基準に該当するおそれがある銘柄 なぜ指定されたのか、会社の改善見込みはあるか
整理銘柄 上場廃止が決定した銘柄 最終売買日、上場廃止理由、対価の有無

整理銘柄に指定されたからといって、必ずその瞬間に売買できなくなるわけではありません。ただし、売買できる期間は限られ、株価も大きく動きやすくなります。

倒産しそうな会社で見たい兆候

倒産リスクを完全に予測することはできませんが、次のような兆候が重なる場合は注意が必要です。

  • 継続的な赤字や営業キャッシュフローの悪化
  • 借入金が多く、利払い負担が重い
  • 監査法人の変更、決算発表の延期、適時開示の遅れ
  • 上場維持基準への未達、監理銘柄への指定
  • 株価が長期間下落し、出来高も極端に少ない

決算短信や有価証券報告書、企業のIR情報を確認する習慣も重要です。開示情報の読み方はIR情報と適時開示の見方でも整理しています。

倒産リスクへの対策

個別株に投資する以上、倒産リスクをゼロにはできません。現実的な対策は、1銘柄に資金を集中させすぎないこと、業績を定期的に確認すること、損失が一定以上になった場合の対応を事前に決めておくことです。

株価が下がったときに「いつか戻る」と考え続けると、損失が大きくなることがあります。投資判断の偏りについては株初心者がやりがちな失敗と心理バイアスも参考になります。

NISA口座で倒産した場合の注意点

NISA口座で買った株式が値下がりしたり、倒産により価値を失ったりしても、その損失は税務上なかったものとして扱われます。課税口座の利益や配当金と損益通算することはできません。

NISAは利益が出たときの非課税メリットが大きい制度ですが、損失が出たときの税務メリットはありません。個別株をNISAで買う場合ほど、銘柄分散とリスク管理が重要です。

まとめ

株式投資した会社が倒産すると、株式の価値は大きく下がり、最終的にほぼゼロになることがあります。株主は債権者より後の立場にあるため、倒産時に投資元本が戻るとは考えないほうが安全です。

上場廃止には倒産以外の理由もありますが、監理銘柄・整理銘柄に指定された場合は、理由、最終売買日、会社の開示、対価の有無を確認しましょう。個別株投資では、銘柄分散、情報確認、損切りルールをセットで考えることが重要です。

参考リンク

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。