デッド・キャット・バウンス(Dead Cat Bounce)というウォール街で使われる相場格言があります。すごい言葉だなぁと思いますが、意味は「死んだ猫でも高いところから落とせば弾む≒マーケットが大きく下落したら一時的に反発することもある」という意味です。
あんまり上品な言葉づかいではありませんが、アメリカっぽいなと私は思います。
デッド・キャット・バウンスという格言を投資にどう活かす?
急激な下落相場のさなかに短期的に株価が反発する局面もあるという意味で、一般的には、リバったからといってすぐに乗っかろうとするんじゃないよ!という戒めとして使われる言葉です。
○○ショック的な下落でもこうした短期的な戻りは見られます。
リーマンショックなどによる歴史的な下落のさなかにも急激な下落と上昇を繰り返しながら値を切り下げていくチャートをよく見ます。この時の上昇がいわゆる騙し上げ(デッド・キャット・バウンス)になるわけです。
一方で、急落が一時的なものであったりパニックによって過度に売られたという場合は、デッド・キャット・バウンスではなく、本格的に上昇していく可能性だってあるわけです。
じゃあ、投資家としてはどのように対応するべきなのか?ということになりますよね。
リスク回避的行動
- 相場が落ち着くまで静観する
- 反発時にポジションを整理する
リスク回避的に行くのであれば、「頭と尻尾はくれてやれ」という相場格言もあるように、下落後の底で拾うのはあきらめて、相場に方向性が出るまで待機するという方法ですね。大きな利益を逃すことにはなるかもしれませんが、大損もしないというものです。
もう一つはすでにポジションを持っている場合、反発時にポジションを整理(売却)して相場の大変動による大ダメージを回避するというものです。急激な下落によって通常よりもボラティリティが高まると、そのリスクを低減するためにリスク資産の持分を減らすのは重要です。
積極的にリスクをとる行動
- 戻り売りを狙う
- 短期トレードとして積極的に狙う
○○ショックなどによって相場が明らかにマイナス方向に向かっているのであれば、デッド・キャット・バウンスは戻り売りのチャンスといえます。ショートポジションを取るのも一つですね。
また、逆に合理的な水準を超えて下がったような局面ではリバウンドを狙い短期で買い向かうというのも一つでしょう。仮にデッド・キャット・バウンスであっても上昇して売り抜ければいいわけです。
少額の資金から初めて株で億を目指すというような運用をするにはこうしたショックは財をなすチャンスであることは間違いありません。
一方で、一発退場となるようなリスクも抱えることになるわけですから、リスク管理とロスカットの基準だけは明確にするようにしましょう。