SMBC日興証券がNTTドコモと提携する形で、ドコモのポイントである「dポイント」を使って株式投資ができるサービスを2020年3月24日より開始しました。
SMBC日興証券が提供している日興フロッギーという定額購入うサービスを利用することで、100円(100ポイント)から株式を金額単位で購入することができるようになります。
ドコモのdポイントはドコモユーザーはもちろんですが、dカード(クレジットカード)やd払い(スマホ決済・ネット決済)でもポイントが貯まります。そのポイントを使って投資できるサービスは非常に魅力的です。実質的にはdポイントの「現金化」という選択も可能になります。
SMBC日興証券とdポイント投資
まず、「dポイント投資」という場合、ドコモはすでにdポイントを使って疑似的に投資をすることができるサービスを開始していますが、これとは別のサービスになります。
<従来のdポイント投資>
dポイントを使って、アクティブコース、バランスコース、日経平均、海外ETFに疑似投資をするサービスです。あくまでもポイントのまま運用されて、運用をやめたらポイントでもどってきます。
<SMBC日興証券のdポイント投資>
SMBC日興証券のdポイント投資はポイントのまま運用するのではなく、dポイントを1ポイント=1円として投資をするサービスとなります。なので、一度投資されたらポイントではなく、「円」として運用されます。売却をしたら、戻ってくるのはポイントではなく日本円です。
dポイントを使って投資でき、実質現金化も可能
dポイントで投資ができ、売却後は日本円になります。dポイントを貯めているけど、使い道が特にない……という方はdポイント→SMBC日興証券で株を購入→売却という流れを取ることでdポイントを現金化することができます。
dポイント(期間・用途限定ポイント)が使える点
また、これは破格の対応だと思いますが、dポイント(期間・用途限定ポイント)も投資に利用できます。こうした限定ポイントは、キャンペーン等でもらえるものなので、投資などには利用できないのが通常です。SMBC日興証券では期間・用途限定ポイントも利用できる点が最高にお得です。
SMBC日興証券の日興フロッギーとは?
dポイント投資派SMBC日興証券の「日興フロッギー」というサービスを通じて行うことができます。
日興フロッギーは、100円以上で株式に定額投資をすることができるサービスです。通常の株式投資は「株数単位」なので大きな違いがあります。
金額単位なので保有しているポイントでそのまま投資できる点が魅力です。「SBIネオモバイル証券(ネオモバ)」や「LINE証券」のように小額投資ができるネット証券はいくつかありますが、金額単位で小額投資できるのはSMBC日興証券だけです。
金額投資ができるので、余った100ポイントだけを投資するといったような方法ができる点が強みですね。ポイント投資との相性は非常によいでしょう。
※dポイント投資として購入する場合、1回の買付に使えるポイントは3万ptまでという制限があります。
日興フロッギーの手数料体系
株の売買手数料ですが、買付時は100万円以下なら無料、100万円以上で0.5%です。売却時は100万円以下は0.5%、100万円以上で1%となっています。金額が大きくなるほど手数料率が上がるという不思議な構造は小額投資を基本とする者だからでしょうか?
買付時の手数料が無料はいいですが、売却時の手数料が0.5%というのは少し高いですね(100万円以上なら2度に分けて売ることを推奨)。
売却時の手数料(0.5%)はややネックですが、100株以上の保有になればSMBC日興証券の特定口座(通常の株取引口座)の方に移せば手数料を節約できます。
日興フロッギーの利用でdポイントも貯まる
また、ポイントを使った投資ができるだけではありません。
- dアカウントとの連携で200ポイント
- 日興フロッギーの記事を読んで3ポイント
- 月間の約定代金500円につき1ポイント
がもらえたりします。日興フロッギーは投資ブログメディアとしての要素もあって、色々な投資記事があり、記事から株を買えるというサービスがウリだったりしますが、その記事を読むことで株の買付資金(ポイント)が貰えるというのはなんともありがたい話ではないですか。
ネオモバ(Tポイント投資)との比較
同じ個別株式に投資ができるネオモバの違いとしては、そもそも使えるポイントがTポイントとdポイントという事で違いがありますが、株の買い方にも違いがあります。
ネオモバの場合は、あくまでも株数単位になるので必要なポイント数は決済まで分かりません。同社は余裕をもった投資しかできないのでポイントを「使い切る」という事には不適です。この面ではSMBC日興証券のdポイント投資の方が優れています。
一方で、SMBC日興証券のdポイント投資は金額単位の投資になるため、保有株数は小数点以下となります。このため、SMBC日興証券の金額投資では、株主名簿上はSMBC日興証券が株主でその保有株を日興フロッギー利用者で分割管理するという方法になっています。
そのため、株主としての権利の一部の制約が生まれます。具体的には株主総会での議決権や株主優待を受け取る権利がありません(配当金は保有株数に応じてSMBC日興証券から分配)。
ただし、手数料のところでも説明したように、単元株(100株)に保有株数を増やせば、そのままSMBC日興証券の特定口座(通常の株取引口座)の方に株式を移すことで、名義も自分のものになりますし、議決権や株主優待も受け取れるようになります。