楽天銀行の株式配当金受取プログラムを整理するイメージ

楽天銀行には、株式の配当金を楽天銀行口座で受け取ると、受取件数に応じて現金がもらえる「株式配当金受取プログラム」があります。2026年時点でも継続している常設系のプログラムで、条件を満たすと株式配当金1件につき10円がプレゼントされます。

ただし、現在は新NISAで個別株を買う人も増えています。NISA口座の配当金を非課税で受け取るには「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があるため、楽天銀行で配当金を受け取る設定とは相性がよくありません。

この記事では、楽天銀行の株式配当金受取プログラムの基本、活用しやすい人、単元未満株と組み合わせる場合の考え方、そしてNISA利用者が必ず確認したい注意点を整理します。

この記事の結論

  • 楽天銀行の株式配当金受取プログラムは、株式配当金1件につき10円がもらえるプログラム。
  • 毎月、楽天銀行側でエントリーが必要。エントリーと配当金受取の順番は問われません。
  • 配当金の受取方法は、証券会社側で「登録配当金受領口座方式」を選び、受取口座を楽天銀行にする必要があります。
  • NISA口座の株式配当を非課税で受け取りたい人は注意。楽天銀行受取にすると、NISA分の配当でも源泉徴収されます。
  • 向いているのは、特定口座で高配当株や単元未満株を持ち、配当受取件数を自然に増やせる人です。

楽天銀行の株式配当金受取プログラムとは?

楽天銀行の株式配当金受取プログラムは、楽天銀行口座で株式配当金を受け取ると、受取件数に応じて現金がもらえるプログラムです。

項目 内容
特典 株式配当金1件の受取につき10円
対象 楽天銀行口座での株式配当金の受取
エントリー 月ごとに必要
入金時期 原則として翌月中旬から下旬ごろ
注意点 受取期間は配当金の支払日ではなく、楽天銀行口座への入金日で判定

たとえば、ある月に10社分の配当金が楽天銀行に入金された場合、10件×10円で100円の現金プレゼントとなります。金額だけを見ると大きくはありませんが、配当金を受け取るだけで上乗せされる点が特徴です。

利用するには配当金の受取方法を変更する

このプログラムを使うには、証券会社側で国内株式の配当金受取方法を「銀行口座等でのお受取り(登録配当金受領口座方式)」に設定し、受取金融機関を楽天銀行にする必要があります。

楽天証券の配当金の説明ページでも、国内株式の配当金受取方法として「証券口座でのお受取り(株式数比例配分方式)」「郵便局等でのお受取り(配当金領収証方式)」「銀行口座等でのお受取り(登録配当金受領口座方式)」の3種類が案内されています。

楽天銀行のプログラムを狙うなら、3つ目の「登録配当金受領口座方式」を選ぶことになります。複数の証券会社で株を持っている場合でも、ほふりを通じて登録された金融機関口座へ配当金が振り込まれる仕組みです。

手続きの流れ

  1. 証券会社で配当金受取方法を確認する。
  2. 「登録配当金受領口座方式」を選ぶ。
  3. 受取口座に楽天銀行を指定する。
  4. 楽天銀行で毎月のプログラムにエントリーする。
  5. 対象月に株式配当金が楽天銀行口座へ入金される。

変更手続きは即時反映ではなく、数営業日かかることがあります。配当権利確定後や配当支払日直前に慌てて変更しても間に合わない可能性があるため、利用するなら早めに設定しておきましょう。

最大の注意点はNISA口座との相性

このプログラムで最も重要なのは、NISA口座で保有している国内株式の配当金です。

NISA口座で買った上場株式の配当金を非課税で受け取るには、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にして、証券口座で配当金を受け取る必要があります。一方、楽天銀行のプログラムを利用するために楽天銀行口座で配当金を受け取る設定にすると、NISA口座で買った株式の配当金であっても源泉徴収の対象になります。

受取方法 楽天銀行の10円特典 NISA配当の非課税
株式数比例配分方式 対象外 対象
登録配当金受領口座方式 対象になり得る 対象外

つまり、新NISAで高配当株を買っている人が10円特典のために楽天銀行受取へ変えるのは、基本的にはおすすめしにくいです。配当金の税金は原則20.315%なので、配当額が大きくなるほど10円特典より税負担の影響が大きくなります。

一方、特定口座で保有している株式の配当金は、どの受取方法でも原則として源泉徴収されます。そのため、このプログラムは「特定口座で保有する少額株・単元未満株の配当受取」と組み合わせるほうが考えやすいです。

単元未満株と組み合わせると件数を増やしやすい

楽天銀行のプログラムは、配当金の金額ではなく受取件数に応じて10円が付く仕組みです。そのため、100株単位の大きな投資よりも、1株単位で複数銘柄を保有する単元未満株投資との相性が良い面があります。

現在はSBI証券のS株、マネックス証券のワン株、moomoo証券のひと株など、1株から国内株を買えるサービスが増えています。少額投資サービス全体の比較は、少額投資におすすめの証券会社 2026年版でもまとめています。

より具体的に、単元未満株と楽天銀行の配当金受取プログラムを組み合わせる手順や注意点を確認したい場合は、単元未満株と組み合わせた具体的な攻略法も参考になります。

ただし、10円を目的に不要な銘柄を買い集めるのは本末転倒です。株価下落、配当廃止、管理の手間、郵送物の増加などもあります。あくまでも「もともと保有したい銘柄の配当受取を楽天銀行に寄せると、追加で少し得をする」くらいに考えるのが安全です。

対象外になりやすいケース

楽天銀行の注意事項では、本プログラムは楽天銀行の処理上「配当金」電文で振り込まれている場合のみ対象とされています。単に他行から入金があっただけでは、必ずしも10円プレゼントの対象になるわけではありません。

注意したいのは次のようなケースです。

  • 投資信託の分配金
  • ETFなどの分配金で、楽天銀行側の判定が株式配当金にならないもの
  • 貸株サービスで配当金相当額として受け取るもの
  • 法人・個人事業主口座での受取
  • JRE BANK口座の各支店での受取
  • エントリーを忘れた月の受取

特に貸株サービスを使っている場合、配当金ではなく配当金相当額になることがあります。配当控除や損益通算の扱いも変わるため、優待・配当目的の銘柄では設定をよく確認しておきましょう。

ハッピープログラムの取引件数にも影響する

楽天銀行では、ハッピープログラムの会員ステージに応じてATM手数料無料回数や他行振込手数料無料回数、楽天ポイントの進呈倍率が変わります。株式配当金の受取は、現金10円の特典だけでなく、取引件数としてステージアップに寄与する可能性があります。

少額の配当金が複数回入金される人にとっては、こちらの副次的なメリットも見逃せません。もっとも、ステージアップのためだけに投資商品を増やす必要はありません。給与振込、口座振替、他行からの振込など、他の取引と合わせて考えるのが現実的です。

このプログラムが向いている人・向いていない人

向いている人 向いていない人
特定口座で国内株を複数保有している人 NISA口座の配当を非課税で受け取りたい人
単元未満株で少額分散投資をしている人 10円特典のために不要な銘柄を買おうとしている人
楽天銀行をメイン口座として使っている人 配当金の確定申告や管理をシンプルにしたい人
毎月のエントリーを忘れずにできる人 証券口座で配当金を再投資したい人

個人的には、特定口座で保有している国内株の配当金を楽天銀行に集約する用途なら、今でも十分に面白いプログラムだと思います。一方で、新NISAの成長投資枠で高配当株を買っている人は、非課税メリットを優先したほうがよいケースが多いです。

まとめ。楽天銀行の10円特典は「特定口座の配当集約」向き

楽天銀行の株式配当金受取プログラムは、株式配当金1件につき10円がもらえるシンプルな仕組みです。単元未満株や複数銘柄の配当受取と組み合わせると、通常の配当金に少し上乗せできます。

ただし、NISA口座の配当金を非課税で受け取るには、証券口座で受け取る株式数比例配分方式が必要です。楽天銀行受取にするとNISA配当でも源泉徴収されるため、10円特典だけを見て設定を変えないようにしましょう。

使い方としては、特定口座で保有している国内株の配当金を楽天銀行に集約し、毎月エントリーを忘れずに行う。このくらいの距離感で活用するのが、2026年時点ではバランスのよい攻略法です。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。