フル板・全板が使える証券会社を比較。無料条件と板情報ツールの注意点【2026年版】

フル板・全板は、通常の板情報よりも広い範囲の気配値を確認できる投資情報サービスです。短期売買、デイトレード、板読みをする人にとっては便利ですが、すべての投資家に必須というわけではありません。
2026年時点では、SBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券などで、フル板・全板系のサービスを利用できます。ただし、料金、無料条件、利用できるツール、表示できる情報は証券会社ごとに違います。
結論
- 無料で使いやすいフル板を重視するなら、まず楽天証券を確認したい。
- SBI証券は全板サービスを有料で提供し、条件達成で無料利用できるケースがある。
- 松井証券はBRiSK for 松井証券を月330円で提供し、信用取引回数の条件で無料になる。
- マネックス証券はフル板情報ツールを用意し、初回のお試し申込で最初の1か月無料。
- 板情報は短期売買向けの補助ツールであり、長期投資では決算・業績・資産配分の方が重要。
フル板・全板とは
通常の板情報では、現在値の上下数本から十数本程度の気配値しか見られないことが多いです。フル板・全板では、制限値幅までの気配値、注文件数、売買累計、引け注文など、より広い注文状況を確認できます。
楽天証券のフル板ページでは、通常は基準値を中心に8本までに限定される気配値や売買数量を、制限値幅まですべて表示できると説明されています。SBI証券も、全板サービスを国内株式のすべての気配情報を表示するサービスと説明しています。
ただし、板情報は「将来の株価を当てる道具」ではありません。注文の出し入れ、取消し、大口注文の分割、アルゴリズム取引などもあるため、板だけで売買判断を完結させるのは危険です。
主要ネット証券のフル板・全板サービス比較
| 証券会社 | サービス名 | 料金・無料条件の確認ポイント | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 楽天証券 | フル板 | 公式の手数料ページではマーケットスピードのフル板が無料と案内されています。マーケットスピード IIから表示可能です。 | 無料でフル板を使いたい人、楽天証券の取引ツールを使う人 |
| SBI証券 | 全板サービス | 1か月330円。有料サービスですが、条件達成で1か月無料利用できるケースがあります。 | SBI証券をメインにしていて、WEBサイトやHYPER SBIで全板を見たい人 |
| 松井証券 | フル板情報(BRiSK for 松井証券) | 1か月330円。前月26日から当月25日の信用取引約定回数が10回以上など、無料条件があります。 | 松井証券で信用取引や短期売買をする人 |
| マネックス証券 | フル板情報ツール | 初回のお試し申込なら最初の1か月無料。すべての板情報や注文件数を確認できます。 | マネックス証券の情報ツールを使い、板情報を細かく見たい人 |
料金や無料条件は変更されることがあります。実際に申し込む前に、必ず各社の公式ページとログイン後の申込画面で最新条件を確認してください。
楽天証券のフル板
楽天証券のフル板は、マーケットスピード IIの個別銘柄画面などから利用できます。公式ページでは、通常の板表示より広い範囲の気配値、売買件数、売買累計、引け注文の値段や数量まで配信すると説明されています。
楽天証券の手数料ページでは、マーケットスピードのフル板は無料と案内されています。楽天証券をすでにメイン口座として使っている人にとっては、追加コストを気にせず試しやすい選択肢です。
一方で、フル板を見るために楽天証券を選ぶというより、国内株手数料、NISA、投資信託、楽天銀行との連携なども含めて判断した方が現実的です。
SBI証券の全板サービス
SBI証券の全板サービスは、国内株式のすべての気配情報を表示する有料サービスです。公式FAQでは、1か月330円で、条件を満たすと1か月無料で利用できる場合があると説明されています。
SBI証券をメインにしている人、HYPER SBIを使っている人、S株やPTS、信用取引なども含めてSBI証券に集約している人には候補になります。
ただし、HYPER SBIの利用料金や利用条件は別枠で確認が必要です。全板サービス単体の料金だけでなく、使う取引ツール全体の費用を確認しましょう。
松井証券のフル板情報(BRiSK for 松井証券)
松井証券は、フル板情報(BRiSK for 松井証券)を提供しています。公式ページでは、利用期間1か月の情報料は330円で、無料条件として「前月26日から当月25日までの期間内に信用取引の約定回数が10回以上」と案内されています。
信用取引を頻繁に使う人なら、無料条件を満たしやすい場合があります。短期売買やデイトレードを松井証券で行う人は、フル板情報と注文ツールの使いやすさをあわせて確認しましょう。
一方で、信用取引をしない長期投資家がフル板情報のためだけに有料申込をする必要性は高くありません。月額330円でも、使わないならコストになります。
マネックス証券のフル板情報ツール
マネックス証券のフル板情報ツールは、すべての板情報を確認できる株価自動更新ツールです。公式ページでは、売り・買い注文それぞれ最大16本を1画面に表示し、注文件数や引け注文も確認できると説明されています。
初めて使う人向けに、最初の1か月無料のお試し申込が用意されています。マネックス証券の情報ツールをよく使う人、銘柄スカウターなどの分析ツールと組み合わせたい人には候補になります。
ただし、フル板情報ツールは動作環境の確認も必要です。OS、ブラウザ、画面解像度などの条件があるため、使う前に公式ページで対応環境を確認してください。
フル板で見たいポイント
厚い板と薄い板
フル板では、どの価格帯に注文が多いかを広く見られます。買い注文が多い価格帯は下値の支えに見え、売り注文が多い価格帯は上値の重さに見えることがあります。
ただし、見えている注文が必ず約定するとは限りません。注文は取り消されることもありますし、大口注文が見えない形で執行されることもあります。板の厚さは参考情報であり、絶対的な支持線・抵抗線ではありません。
流動性と約定しやすさ
出来高が少ない銘柄では、現在値から離れた価格帯まで板が薄いことがあります。このような銘柄では、成行注文や大きな指値注文を出すと、想定より不利な価格で約定することがあります。
フル板は、少し離れた価格帯まで流動性を確認するのに役立ちます。小型株、低位株、立会外分売後の銘柄、急騰急落中の銘柄では特に確認したいポイントです。
引け注文と大引け前の需給
フル板では、引け注文や注文数量を確認できるサービスもあります。大引けにかけて売買が集まりやすい銘柄では、引け注文の状況が短期の需給を見る材料になります。
ただし、引け注文も最後まで変わる可能性があります。特に決算発表前後、指数リバランス、配当・優待の権利落ち日などは、板だけで判断せず、イベント要因も確認しましょう。
フル板が向いている人・不要な人
| タイプ | フル板の必要性 | 理由 |
|---|---|---|
| デイトレード中心 | 高い | 板の厚さ、流動性、注文の偏りを見ながら売買しやすい |
| スイングトレード | 中程度 | エントリーや売却価格の調整には役立つが、チャートや材料確認も重要 |
| IPO・PO・立会外分売の短期売買 | 中程度 | 寄付き前後の需給や売り圧力を確認しやすい |
| 高配当株の長期保有 | 低い | 決算、配当方針、財務、業績の確認が優先 |
| NISAで投信積立中心 | ほぼ不要 | 個別株の板情報より、資産配分と継続積立が重要 |
フル板を使うときの注意点
- 板情報はリアルタイムで変化し、見えている注文が約定するとは限らない。
- 大きな注文がある価格帯でも、直前に取り消されることがある。
- 板の厚さだけで売買すると、決算・材料・地合いの変化を見落としやすい。
- 月額料金がかかる場合は、実際に使う頻度と利益への貢献を確認する。
- 無料条件を満たすためだけに不要な信用取引を増やさない。
- 短期売買では、板読みよりも損切りルールの方が重要な場合がある。
証券会社を選ぶときの考え方
フル板だけで証券会社を選ぶより、取引スタイル全体で選ぶ方が失敗しにくいです。
短期売買なら、フル板、注文スピード、逆指値、OCO注文、信用取引コスト、スマホアプリの使いやすさを確認します。注文方法の基本は、株の注文方法の種類や逆指値注文の使い方も参考になります。
長期投資なら、NISA、国内株手数料、単元未満株、投資信託、投信保有ポイント、入出金のしやすさを優先しましょう。フル板はあくまで補助機能です。
まとめ
フル板・全板は、通常の板情報よりも広い範囲の気配値や注文状況を確認できる便利なツールです。短期売買やデイトレードでは役立ちますが、長期投資の必須機能ではありません。
無料で使いやすいフル板を重視するなら楽天証券、SBI証券をメインにしているなら全板サービス、信用取引を頻繁に使うなら松井証券、マネックス証券の分析ツールと組み合わせたいならマネックス証券が候補になります。
ただし、料金や無料条件は変わることがあります。実際に申し込む前に、必ず各社の公式ページで最新の料金、無料条件、対応ツール、動作環境を確認しましょう。
