定期預金と投資信託のセット販売はお得?高金利キャンペーンの注意点【2026年版】

銀行のキャンペーンで見かける「定期預金の高金利」と「投資信託の購入」がセットになった商品は、表面上の金利だけを見ると魅力的に見えます。しかし、実際には投資信託の購入時手数料、信託報酬、値下がりリスクを含めて判断しないと、期待したほど得にならないことがあります。
この記事では、定期預金と投資信託を組み合わせたキャンペーンを見るときの注意点を整理します。
先に結論
- 高金利定期預金の対象期間は短いことが多く、実際にもらえる利息は小さくなりやすい。
- 投資信託の購入時手数料や信託報酬が、定期預金の上乗せ利息を上回ることがある。
- 投資信託は元本保証ではなく、購入直後に値下がりする可能性もある。
- セット商品は「預金部分」と「投資部分」を分けて、それぞれ単独で買う価値があるか確認する。
高金利に見えても利息は期間で割り引いて見る
定期預金キャンペーンでは、年利表示が大きく見えることがあります。たとえば「年利7%」と表示されていても、預入期間が3カ月なら、実際の利息は年利7%を3カ月分に換算した金額です。
| 条件 | 例 |
|---|---|
| 預入額 | 100万円 |
| 表示金利 | 年7% |
| 預入期間 | 3カ月 |
| 税引前利息の目安 | 約17,500円 |
この例では表示金利は大きく見えますが、利息は期間に応じて計算されます。さらに利息には税金がかかります。金利表示だけで判断せず、実際に受け取れる金額を計算しましょう。
投資信託側のコストが見落とされやすい
セット商品の問題は、投資信託側のコストが定期預金の利息より大きくなることがある点です。投資信託には、購入時手数料、保有中にかかる信託報酬、売却時の信託財産留保額などが発生する場合があります。
たとえば、100万円分の投資信託を購入し、購入時手数料が3.3%なら、購入時点で33,000円のコストが発生します。定期預金の上乗せ利息が数千円から1万円台であれば、投資信託の手数料だけで利益が消えてしまうことがあります。
投資信託のコストの見方は、投資信託の手数料で詳しく整理しています。
投資信託は元本保証ではない
定期預金は預金保険制度の対象になる範囲がありますが、投資信託は元本保証ではありません。株式、債券、REIT、外貨建て資産などに投資するため、基準価額が下落すれば損失が出ます。
「定期預金とセットだから安全」と考えるのは危険です。預金部分と投資信託部分は別の商品です。投資信託部分については、目論見書で投資対象、リスク、手数料、分配方針を確認しましょう。
目論見書の確認ポイントは投資信託の目論見書の読み方を参考にしてください。
セット商品を見るときのチェックリスト
- 高金利の適用期間は何カ月か
- 対象になる預入額の上限はいくらか
- 投資信託の購入額はいくら必要か
- 購入時手数料はいくらか
- 信託報酬は年率いくらか
- 同じ投資信託をネット証券で買うと手数料はどう違うか
- キャンペーン対象外条件や中途解約条件はないか
- その投資信託をキャンペーンがなくても買いたいか
判断のコツ
セット商品は「定期預金だけならどうか」「投資信託だけならどうか」に分けて考えると判断しやすくなります。投資信託を単独で買いたいと思えないなら、上乗せ金利のためだけに購入するのは慎重に考えた方がよいです。
顧客本位の観点でもコスト確認が重要
金融庁は、金融事業者に対して顧客本位の業務運営を求め、投資信託のリスクや手数料等に見合ったリターンを見える化する取り組みを進めています。金融機関の説明を聞く場合でも、手数料やリスクを自分で確認する姿勢が大切です。
銀行や証券会社の窓口で投資信託を買うときの注意点は、投資信託を銀行や証券会社の窓口で買う前に確認したい手数料でも整理しています。
まとめ
定期預金と投資信託のセットキャンペーンは、見た目の金利だけで判断すると誤解しやすい商品です。高金利部分は短期間であることが多く、実際の利息は限定的です。一方で、投資信託側には購入時手数料、信託報酬、値下がりリスクがあります。
キャンペーンを利用する前に、預金部分と投資部分を切り分け、投資信託を単独でも買いたいか、手数料を払っても納得できるかを確認しましょう。
参考:金融庁:顧客本位の業務運営について、J-FLEC:金融経済教育教材
