PERとは?株価収益率の計算方法・目安・割安株判断の注意点【2026年版】

PERは、株価が企業の利益に対してどのくらいの水準で評価されているかを見る株価指標です。株式投資では「PERが低いから割安」「PERが高いから割高」と言われることがありますが、PERだけで買う・売るを決めるのは危険です。
この記事では、PERの計算方法、目安、業種差、PBRやPEGレシオとの違い、初心者が誤解しやすいポイントを整理します。
PERとは
日本取引所グループの用語集では、PERは株価収益率ともいい、株価を1株当たり当期純利益で割ったもので、株価が1株当たり当期純利益の何倍まで買われているのかを示すものと説明されています。
計算式は次の通りです。
PER = 株価 ÷ EPS
EPSは1株あたり利益です。たとえば株価が1,500円、EPSが100円なら、PERは15倍です。
PERの見方
PERが高いほど、利益に対して株価が高く評価されていることを示します。PERが低いほど、利益に対して株価が低く見えます。
| PER | 一般的な見方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 高い | 成長期待が高い、割高に見える | 利益成長が続けば妥当な場合もある |
| 低い | 割安に見える、期待が低い | 業績悪化や低成長を織り込んでいる場合がある |
| 赤字 | PERを計算しにくい | 一時損失か構造的赤字か確認する |
PERは同じ業種内で比較すると使いやすくなります。成長企業と成熟企業、景気敏感株とディフェンシブ株では、妥当なPERが大きく違います。
低PERが必ず割安とは限らない
低PER銘柄には、投資家から成長性が低いと見られている会社、利益が一時的に膨らんでいる会社、業績悪化が予想されている会社も含まれます。
たとえば、資源価格や為替で一時的に利益が増えた会社は、見かけ上PERが低くなることがあります。しかし翌期に利益が減れば、PERの前提が崩れます。
PERを見るときは、直近利益だけでなく、来期予想、利益率、キャッシュフロー、自己資本、業界の成長性を確認しましょう。財務資料の読み方は財務諸表の読み方で整理しています。
高PERが必ず割高とも限らない
成長株は、現在の利益に比べて株価が高く評価されるため、PERが高くなりやすいです。投資家が将来の利益成長を見込んでいるからです。
ただし、期待が大きい銘柄ほど、決算の失望や成長鈍化で大きく下がることがあります。高PER銘柄を買う場合は、売上成長、利益率、競争優位、投資計画、株価に織り込まれている期待を確認します。
成長率を加味する指標としてPEGレシオがあります。詳しくはPEGレシオとはを確認してください。
PERとPBRの違い
PERは利益に対する株価の倍率、PBRは純資産に対する株価の倍率です。PERは利益水準を見る指標、PBRは資産価値を見る指標と考えると分かりやすいです。
| 指標 | 計算式 | 見るもの |
|---|---|---|
| PER | 株価 ÷ EPS | 利益に対する株価水準 |
| PBR | 株価 ÷ BPS | 純資産に対する株価水準 |
| 配当利回り | 年間配当 ÷ 株価 | 投資額に対する配当水準 |
PBRの基本はPBRとは、配当利回りは配当利回りの見方も参考になります。
PERを見るときのチェックリスト
- 実績PERか予想PERか
- 一時的な利益や損失がないか
- 同業他社と比べて高いか低いか
- 利益成長率に見合っているか
- 公募増資などでEPSが薄まらないか
- キャッシュフローが利益に伴っているか
- PERだけでなくPBRやROEも見ているか
公募増資では株式数が増えてEPSが下がるため、PERにも影響します。詳しくは公募増資で株価が下がる理由を確認してください。
まとめ
PERは、株価が利益の何倍まで買われているかを見る便利な指標です。ただし、低PERなら割安、高PERなら割高と機械的に判断するのは危険です。業種、成長率、利益の質、財務、将来見通しと合わせて使いましょう。
