旧NISAのロールオーバーはできない?非課税期間終了時の選択肢【2026年版】
旧NISAのロールオーバーは、2024年以降の新NISAでは使えません。以前は一般NISAの非課税期間が終わると、翌年の一般NISA枠へ移す「ロールオーバー」という選択肢がありました。しかし、2024年から制度が新NISAへ変わったことで、旧一般NISAや旧つみたてNISAの商品を新NISAへ移すことはできなくなっています。
一方で、2023年までに旧NISAで購入した商品をすぐ売る必要はありません。旧NISAの商品は新NISAとは別枠で管理され、旧制度の非課税期間が終わるまでは非課税で保有できます。
この記事の結論
- 2024年以降、旧NISAから新NISAへのロールオーバーはできません。
- 旧一般NISAの商品は購入年から5年間、旧つみたてNISAの商品は購入年から20年間、非課税で保有できます。
- 旧NISA残高は新NISAの年間投資枠や1,800万円の総枠とは別枠で管理されます。
- 非課税期間終了時は、課税口座へ払い出すか、期間内に売却するかを考えることになります。
- 含み損のまま課税口座へ移る場合は、移管時点の時価が取得価額になる点に注意が必要です。
ロールオーバーとは何だったのか
ロールオーバーとは、旧一般NISAで購入した株式や投資信託の非課税期間が終わるときに、翌年の一般NISA枠へ移して非課税期間を延長する手続きのことです。
旧一般NISAの非課税期間は5年間でした。非課税期間終了時に、売却せずにさらに非課税で保有したい場合、以前は同じ金融機関の翌年NISA枠へロールオーバーできました。
この仕組みは旧制度の中で使われていたものです。2024年から新NISAが始まった後は、旧NISAの商品を新NISAへ移管することはできません。
2024年以降は新NISAへロールオーバーできない
金融庁の2023年までのNISAに関する案内では、2023年までのNISAで保有している商品について、非課税期間終了後にNISAへ移管することはできないと説明されています。
つまり、旧一般NISAの商品を「新NISAの成長投資枠へそのまま移す」、旧つみたてNISAの商品を「新NISAのつみたて投資枠へそのまま移す」といったことはできません。
ただし、旧NISAの商品は新NISAとは別枠で管理されます。旧NISAの保有額があるからといって、新NISAの1,800万円の非課税保有限度額を圧迫するわけではありません。
旧NISA商品の非課税期間はいつまで残るか
旧一般NISAと旧つみたてNISAでは、残っている非課税期間が異なります。
| 制度 | 非課税期間 | 2023年購入分の扱い |
|---|---|---|
| 旧一般NISA | 購入年から5年間 | 2027年末まで非課税保有可能 |
| 旧つみたてNISA | 購入年から20年間 | 2042年末まで非課税保有可能 |
旧一般NISAは比較的早く非課税期間が終わります。2022年に買った商品は2026年末、2023年に買った商品は2027年末が目安です。
旧つみたてNISAは非課税期間が長いため、2023年購入分であれば2042年末まで非課税で保有できます。低コストの投資信託を長期保有している場合は、慌てて売る必要がないケースも多いでしょう。
非課税期間終了時の選択肢
旧NISAの非課税期間が終わるときの選択肢は、大きく分けると2つです。
| 選択肢 | 内容 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 非課税期間内に売却する | 非課税期間中に売れば、値上がり益は非課税です。 | 利益確定したい、同じ資産を新NISAで買い直したい、保有をやめたい |
| 課税口座へ払い出す | 非課税期間終了後、特定口座や一般口座へ移ります。 | そのまま保有したい、新NISA枠を使って買い直す必要がない |
旧制度ではここに「ロールオーバー」が入りましたが、2024年以降は選択肢から外れています。
課税口座へ移ると取得価額が変わる
旧NISAの商品が課税口座へ移る場合、課税口座での取得価額は移管時点の時価になります。この点は、含み益がある場合と含み損がある場合で意味が変わります。
含み益がある商品なら、旧NISA期間中の値上がり益は非課税のままです。たとえば100万円で買った商品が非課税期間終了時に130万円になっていれば、課税口座では130万円を取得価額として扱います。
一方で、含み損がある場合は注意が必要です。100万円で買った商品が80万円で課税口座へ移ると、課税口座での取得価額は80万円になります。その後100万円に戻って売却すると、実際には元の買値に戻っただけでも、税務上は20万円の利益が出た形になります。
新NISAで買い直すべきか
旧NISAの商品を売却し、新NISAで買い直す選択肢もあります。ただし、買い直しには新NISAの年間投資枠を使います。
長期で保有したい投資信託で、低コストかつ新NISAの対象商品であれば、非課税期間終了前に売却して新NISAで買い直すことを検討できます。一方で、旧つみたてNISAのようにまだ非課税期間が長く残っている商品は、あえて急いで動かさない判断も合理的です。
これから投資する分については、新NISAの基本を理解したうえで、つみたて投資枠と成長投資枠を分けて考えましょう。積立投資を始める場合は、新NISAで積立投資を始める方法も参考にしてください。
まとめ。旧NISAは「残り期間」と「移管時価」を確認する
2024年以降、旧NISAから新NISAへのロールオーバーはできません。旧NISAの商品は新NISAとは別枠で管理され、旧制度の非課税期間が終わるまでは非課税で保有できます。
旧一般NISAは非課税期間の終了が近い商品が多いため、含み益・含み損、売却予定、新NISAでの買い直し余地を確認しておきましょう。旧つみたてNISAは非課税期間が長く残るため、商品内容に問題がなければ長期保有を続ける選択肢もあります。
ロールオーバーができないからといって、すぐに売る必要があるわけではありません。大切なのは、非課税期間の満了年と、課税口座へ移る場合の取得価額の扱いを把握しておくことです。
