投資信託

ロボアド活用ファンドラップの「楽ラップ」。楽天証券で提供開始

rakurwrapファンドラップについては「ラップ口座やファンドラップ、そのメリットとデメリットを理解しよう」でも記事にした通り、ノーロードファンドが豊富な現状では管理コストを考えるとあまり魅力的ではないと紹介しました。

一方で、今回紹介する楽ラップはネット証券大手の楽天証券が提供するロボアドバイザー(ロボアド)を活用したファンドラップとなります。ロボアド以外にも、管理費も年間1%未満で評価としては及第点だと思っています。

自分でファンドを選んだりリバランスをしたりする手間はかけたくない、とりあえず最適な運用をしたいという方にはお勧めできるファンドラップです。

ロボアドを利用したファンドラップとは?

ロボアドとは「ロボアドバイザー」の略称でフィンテック(金融とIT)を組み合わせ、投資家のリスク許容度などに応じて、システム的に最適な資産配分(アセットアロケーション)を提案するサービスです。
ロボアドについては「最適ポートフォリオを提案!ロボアド(ロボアドバイザー)とは何か?」でも説明しているのでこちらもご参照ください。

 

ファンドラップとは「ラップ口座やファンドラップ」でも説明した通り、投資を証券会社に一任するラップ口座(投資一任勘定)の一つで、投資対象をファンド(投資信託)に限定するラップ口座です。

昔から富裕層を対象にした「ラップ口座」というものはありましたが、資産数千万円~というように条件が厳しかったです。それを数百万円からというように規模を縮小したのが「ファンドラップ」です。

主要なサービスとしては野村證券が提供している「野村ファンドラップ」などが有名ですね。

 

楽天証券の楽ラップとは?

楽ラップはネット証券で初となる、ロボアドを利用したファンドラップです。
上記で説明したロボアド+ファンドラップを組み合わせた商品となります。

要するにロボアド技術でアセットアロケーションを決めて、それにそった投資信託を自動的に売買するという仕組みのファンドラップ口座になります。

ロボアドの利用によって自分の運用資産の性質やどれだけリスクを取っていいかといったような考え方によってローリスク・ローリターンの運用、ミドルリスク・ミドルリターンの運用ハイリスク・ハイリターンの運用まで自分にとって最適なアセットアロケーションを提案してくれます。

 

楽ラップのメリット

メリットは「必要資金の小ささ」と「管理手数料の割安さ」です。

必要資金について楽ラップは10万円からスタートできます。野村ファンドラップは500万円~なのでかなり敷居は下がっているといえるでしょう。

また、管理手数料も安いです。たとえば、野村ファンドラップでは年1.3608%の管理コストがかかりますが、楽ラップの場合は年0.702%となっており、約半額のコストでラップ口座を運用することができるようになっています。

この2点がメリットといえるでしょう。

 

楽ラップのデメリット、リスク

デメリットとして考えられるのはやはり管理手数料0.702%とはいえ、その分の手数料は確実な収益性の悪化として返ってきます。

ラップ口座のメリットとして売買手数料は証券会社負担となりますが、楽ラップをはじめとしたファンドラップでの売買対象となるファンドはそもそもノーロードファンドが多いのでメリットとはなりません。

ある程度、自分でアセットアロケーションなどを考えられる人であればわざわざ利用するメリットはないといえるかもしれません。

一方で、投資には興味があるけど、自分自身で投資信託を売買したり、組み換え、リバランスなどをするのは面倒という方には魅力的なサービスだと思います。

 

楽ラップはどんな人に向いている?

楽天証券のファンドラップ、楽ラップはどのような人に向いているのでしょうか?

・大手証券会社の高いコストでファンドラップを利用している人
・資産運用はしたいけど、自分ではあまり運用のことを考えたくない人

こんな方が中心になるかなぁと思います。大手証券の高い手数料に風穴を開けてくれると嬉しいですね。頑張ってほしいところです。

ちなみに、楽ラップでは「公式ホームページ」から20問の質問に回答することで、自分におすすめのポートフォリオを案内してくれるようになっています。私の場合は下記のように診断されています。

 

・日本を含む先進国の債券にも投資を行うことで、資産の保全にも配慮します。
・新興国株式・債券、国内外のREITにも一部投資を行います。
・為替、金利情勢等を勘案しながら、為替リスク、金利リスクの調整を行います。
資産の保全をはかりつつ、攻めたい方へおすすめです。
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>>楽天証券公式ホームページ

 

楽ラップの個人的評価

十分にお勧めできるサービス内容だと思います。
特に1%を切る管理手数料(0.7%程度)はこれだけのサービスを提供しているのであれば十分だと思います。

上記で私のポートフォリオを提案しているように、かなり細かいポートフォリオを提案してくれます。こうしたポートフォリオを自分自身で組むのは難しく、管理のことも考えると、個人投資なら「ざっくり」とした形にせざるを得ないというのが状況です。

一方で楽ラップを利用すればリバランスを含めたポートフォリオ調整は自動でやってくれます。そうした調整で期待リターンを0.7%(手数料分)引き上げることは決して不可能とは言えないと思います。

投資や資産運用には興味があるけど、細かい株式や投資信託の売買などはやりたくないし、相場を気にするのもいやという方は、楽天証券の楽ラップは十分にお勧めできます。

>>楽天証券公式ホームページ

 

以上、10万円からのネット証券ファンドラップ「楽ラップ」 楽天証券で開始というお話でした。

ABOUT ME
高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。