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フィンテックとは何か?フィンテックで銀行はどうなる?

OLYMPUS DIGITAL CAMERAテレビや新聞、雑誌などで見たり耳にする機会が増えたフィンテック(FinTech)。最近では当たり前のように使われるようになってきました。ファイナンスとテクノロジーの融合と紹介されることが多いのですが、今回はそんなフィンテックとはいったいどのようなもので、私たちの生活にどのようにかかわってくるのかを紹介していきたいとおもいます。

また、フィンテックによって大きな影響を受けるといわれている銀行業界との関係性についても考察していきます。

Finance+Technology=FinTech

フィンテックは金融とIT技術の組み合わせといわれています。IT技術を利用した金融サービスのことをフィンテックと呼びます。また、金融IT企業をフィンテック企業などと呼んだりもします。

なお、フィンテックという言葉が使われだしたのは2014年ごろからです。なお、和製英語ではありません。米国ではかなり昔から使われている言葉なので、米国でも通用します。

フィンテックという言葉が独り歩きしている感もありますが、日本では古くから利用されている携帯電話と電子マネー決済を利用したおサイフケータイなどもフィンテックといえそうですし、もっと前でいえば、ネットバンクやネット証券などのサービスも金融機関+ITなわけですからフィンテックですよね。

正直、フィンテックという定義があるわけではありません。以下は、2016年現在で注目されているフィンテックサービスの一例です。

 

オンライン家計簿・クラウド家計簿

個人のオンライン家計簿として利用できるマネーフォワード、クラウド会計ソフトのfreeeなどは家計簿作成や記帳といった家計・企業会計をより容易に管理できるシステムを提供してくれます。オンラインバンキングサービスなどと連携することで、より手軽に個人や企業のお金を管理できるようになっています。

銀行口座などを集約する「アカウントアグリゲーション」と呼ばれるサービスやスマホカメラを利用してレシートを撮影することで自動的に内容を取り込むといったものもあります。

 

ソーシャルレンディング・クラウドファンディング

ソーシャルレンディングはインターネットを活用して小口資金の融資を募るサービスです。融資といえば銀行や貸金業者の事業領域となりますが、これを超えて、個人間でお金の融資を行うというのがソーシャルレンディングとなります。借り手は資金を集めることができ、貸し手は金利という収益を得ることができます。
詳しくは「ソーシャルレンディングと運用をする際のメリット、デメリット」をご覧ください。

さらに、上位の概念としてオンラインを活用して個人による出資や新サービスの開発といった形でお金を拠出する仕組みを「クラウドファンディング」と呼びます。

いずれもインターネットを利用して個人ユーザーのような小規模なお金を集めることで融資や出資(事業化)を進めることを目的としています。

 

オンライン決済サービス

PayPal(ペイパル)などは代表的なオンライン決済サービスといえるでしょう。個人間でのお金のやり取りを可能としたり、地域外(海外)との決済もスムーズに行うことができます。
最近ではクレジットカード決済などをモバイル端末を利用して行うサービスなどを登場しています。

 

仮想通貨

ビットコインが代表的ですね。中央銀行が発行する通貨ではない仮想通貨やその派生サービスがあります。仮想通貨における取引管理システム(ブロックチェーン)などは仮想通貨に限らず様々な金融取引に活用されようとしています。

 

ロボアド(ロボットアドバイザー)

証券会社等で活用され始めているフィンテック技術。アセットアロケーション(資産配分)などを最適な形にシステム的に提案するシステムや自動売買システムなども該当します。

証券会社等では従来から「ラップ口座」と呼ばれる投資判断・運用を証券会社に一任するサービスがありますが、多くは運用担当者による運用判断が基本でした。ロボアドはこれを自動化したものです。

一般的には投資家のリスク許容度などから最適なアセットアロケーションを維持する(一定のタイミングでリバランスを実行する)という運用になりますが、運用のアルゴリズムを自由に選択できるようなサービスも登場しているようです。

日本では2016年7月に楽天証券が「楽ラップ」と呼ばれるロボアドを活用したファンドラップを提供することになっています。

 

FinTechで銀行はどう変わる?

フィンテックが今後発展していくことで最もドラスティックに影響を受けることになるのは銀行でしょう。もちろん、証券や保険などの金融分野も影響を受けることには変わりないですが、銀行ほどの影響は受けないと思います。

特に現在のフィンテックでは「決済」にまつわる部分が大きいです。
代表的なところでいえば、PayPalやビッドコインなどはそれを活用することで銀行を経由しない送金手段へとなりえます。

ソーシャルレンディングようなサービスが進めば銀行の融資という業務も影響を受けることになります。

ただ、そうはいってもみんながそう簡単に変わるわけではありませんし、すべてがこのようなフィンテック技術に置き換わるわけではありません。

そのため、すぐに何かがわかって銀行がダメになるということは無いでしょう。ただし、将来にわたって影響を受けることは間違いありません。

日本の銀行もフィンテックを敵視するのではなく、自社内に取り込む形でイノベーティブなサービスが提供できるといいですね。

 

以上、フィンテックとは何か?フィンテックで銀行はどうなる?というお話でした。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。