株式投資

フル板・全板が使える証券会社と無料利用条件を比較

株式投資をするときに、現在の取引状況や注文状況を確認することができる板(いた)というツールがあります。ただ、通常の板情報は、基準値を中心に8本までしか公開されず、その上下にどういった注文があるのかを知ることはできません。

一方で、フル板(全板)などと呼ばれるサービスを利用すれば、フルという名前のように制限を超えての注文状況の確認や、引け売り、引け買い注文の状況も知ることができます。

一部のネット証券では無料で提供されていますので上手に活用していきましょう。

そもそも株価における板とは?

現在、市場に出されている株の注文情報を売り買い別に一枚の表にしたデータです。

上記のようなデータとなります(SBI証券)。それぞれの価格毎に出ている買い注文、売り注文がわかりますので、現在の相場の状況を知ることができます。

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ただ、通常の板情報は上記の参考画像のように、上8本、下8本の16本までしか注文状況を知ることができず、値動きが激しい銘柄や激しい時はその先を知ることはできません。

フル板・全板というサービス

通常の板情報の制限を超えて、注文状況を確認できるサービスを「フル板」「全板」などと呼びます。名称は違っても内容は同じですね。

ネット証券各社も近年になって投資家に対して無料で提供するところが増えてきました。

フル板・全板ではどんなことがわかるの?

下記の画像はネット証券のSBI証券がWEBサイトで提供している「全板」のサービス画面です。SBI証券にログインしてWEBブラウザで確認できます。

  • ストップ高/ストップ安の値幅制限すべての注文情報
  • 引け売り・引け買い注文の数量と予想引け値
  • 注文件数
  • 歩み値
  • 大口注文情報
  • 日証金残高
  • チャート

を確認できます。フル板としての機能は、値幅制限内のすべての注文情報と引け売り・引け買いの注文数量と注文件数ですね。

注文数量だけでなく、注文件数がわかるのも機能的です。たとえば10万株の買い注文が出ているとして、これが1件であれば、だれか大口が買おうとしている(あるいは、見せ板?)と読むことができます。一方で、50の注文件数であれば平均200株程度の小口注文が重なっていると読むことができます。

また、引け注文(引け売り/引け買い)がわかるのも便利です。引け注文とは、前場や後場の引けだけを有効とする注文方法です。

フル板・全板が使える証券会社とその利用条件

現在、以下の証券会社が対応しています。

  • SBI証券
  • マネックス証券
  • 楽天証券
  • DMM.com証券
  • auカブコム証券

あればかなり便利なサービスです。積極的に活用しましょう。

トレーディングツール WEBブラウザ 無料条件
SBI証券 HYPER SBI 対応 どちらかを満たせば無料
・過去36日以内に現物株取引がある
・信用取引口座がある
楽天証券 MarketSpeed 非対応 以下のどれか一つを満たせば無料
・信用口座開設
・楽天銀行との口座連携
・資産残高30万円以上 など
マネックス証券(TS) TradeStation 非対応 無条件で無料
DMM株 DMM株PRO 非対応 信用取引口座がある
auカブコム証券 kabuステーションのFintechプラン 非対応 信用取引口座または日経225先物オプション取引口座がある上で、前月に1度以上の取引があること

条件は上記の通りです。個人的に一番使い勝手がいいのはSBI証券ですね。WEBブラウザ版のフル板があり、わざわざパソコンでトレードツールを立ち上げなくても確認できるシンプルさがあります。
利用条件も信用取引口座があれば、それだけで無料です。現物株取引しかしないという方も口座だけ作っておけばOKです。

>>SBI証券公式ホームページ

条件の簡単さでいえば、マネックス証券ですかね。こちらはトレードステーション口座を開設すれば無料で使える「TradeStation」のツール内にフル板があります。

>>マネックス証券公式ホームページ

同じく楽天証券も「MarketSpeed」「MarketSpeedⅡ」にフル板機能があります。楽天証券のマーケットスピードは有償ツールですが、無料条件が多く97%以上の方が無料で使っているそうです。
楽天銀行にも一緒に口座開設して口座を連結するだけでよいのでこちらも手軽です。

>>楽天証券公式ホームページ

>>楽天銀行公式ホームページ

株取引をするのであれば、フル板という情報源は持っておくに越したことはありません。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。