国内で売買できるETF(上場投資信託)の種類が増加しています。また、取引量も増加しており、従来からETFの強みとされてきた中長期保有の分散投資目的だけでなく短期的な値動きを狙った売買が可能だったり、ユニークな値動きをするETFまで種類が増加しています。
今回はこうしたETFの現状についてまとめていきます。
ETFのメリット
ETFの大きなメリットについては「低コストで売買しやすいETF」などでもまとめているとおり、ETF1本で分散投資が可能なインデックス投資と言う点、リアルタイムの売買、一般的な投資信託と比較して安い手数料が魅力です。
また、近年になってETFによる投資先が増えたというのも大きな魅力となっています。
日本株である日経平均株価やTOPIXはもちろんのこと、先進国株式、新興国株式、世界株式、国内不動産(REIT)、貴金属、原油、穀物などの多くの商品にもETF(一部ETN)による投資が可能となっています。
こうした様々な投資商品へETF1本で買えるというのは大きな魅力と言えます。
短期売買向けのETFが増加
従来のETFは上記で挙げたのメリットを生かすため、中長期の投資という需要が大きかったと言う特徴があります。
その一方で、近年では短期売買を生業とする投資家からも人気の高いETFが多数上場しています。
また、短期的売買以外にも、複雑な仕組みをETFと言う形で個人投資家に提供するタイプのものも出てきています。
・日経平均レバレッジ・インデックス連動型
日経平均株価の2倍の値動きとなるETF。短期売買主体の投資家からの引き合いが増加
・日経平均インバース・インデックス連動型
日経平均と逆の値動きとなるETF。信用取引できなくても空売りと同じことが可能
・日経カバードコール指数連動型
大きな値上がり(月5%以上)を捨てるがその分のコールオプションの売りによるプレミアム収入を得る指数。
・TOPIXリスクコントロール
リスクを一定にコントロールする運用方法。大きな値上がりは捨てるが大きな値下がりも防ぐ。
このようにユニークなETFも多数上場しています。