投資信託

投資信託を銀行や証券会社の窓口で買ってはいけない

投資の初心者の方や未経験者の方は銀行や証券会社の窓口で投資信託を買ってはいけません。最近は銀行でも投資信託を始めとした投資相談窓口などを開いており、投資についての相談に乗りますよー。

といったPRをしていますが、これに引っかかって相談をすると、手数料がバカ高い投資信託を買わされてしまう可能性が高いです。今回はなぜ、投資初心者が金融機関において窓口で相談して投資信託を買ってはいけないかを説明します。

投資家の儲け≠銀行・証券会社の儲け

最大のポイントは、投資家と銀行の儲けが違うということです。

投資家の儲けは当然、投資した投資信託の価値が上昇することです。一方の銀行の儲けは販売したときの手数料(販売手数料)や売った投資の管理手数料(信託報酬)です。
そして、この関係は相互に相反しているのが問題です。

投資家にとって手数料は「コスト」です。100万円の投資信託を買うとき、3.15%の販売手数料を取られたらいきなり31500円も失うわけです。一方、販売手数料が無料のノーロード投資信託ならゼロで済みます。当然、投資家にとってはコストが安いほうがいいですよね。でも、銀行にとっては儲けにならないノーロード投資信託はできるだけ売りたくないわけです。

銀行ももちろん商売ですから、儲けが必要です。儲けるためには手数料収入がたくさん得られるものを売らなければならないわけです

その結果どうなるのか?というと投資家にとって必要な投資商品ではなく、自分が売りたい商品(つまり手数料がバカ高い投資信託)を勧められる羽目になるわけです。

じゃあどうしたらいいの?と言う話になるわけですが、ポイントは「十分な知識を身につけること」と「そもそも手数料の高い窓口ではなくネットで買う」という二つが挙げられます。

十分な投資知識を身につけること

まずは投資について勉強をすることです。少なくとも、投資信託に投資をするのであればそれがどんな商品なのか?どのようなリスクがあるのか?ということを理解できるくらいには勉強をしましょう。

また、投資信託のコスト(手数料)の仕組みについて理解しておくことも大切です。
高コストでも、運用成果がよいならそれでもよいのでは?と思う方もいるかもしれません。

投資信託は手数料が高いものほど良いのか?」や「アクティブファンドとインデックスファンドの違い」でも書いている通り、過去の実績を見ても、コストが高い投資信託=運用リターンも高いという式は成立していません。

実際に投資信託にはコストが非常に高いものが出てきている一方で、低コストで運用可能なインデックスファンドも多数登場しています。また、ETF(上場投資信託)といった運用手段もあります。

何も分からないから窓口に行って相談するというのは、いい方は悪いですが、銀行員や証券マンにとってのよいカモです。

銀行員や証券マンにもノルマや目標があって、それらは顧客からの手数料で成立しているということは分かりますし否定はしません。でも、相談に乗るとかコンサルティングをするとか行っておきながらやっていることは自社が一番儲かる商品を売るという単なるセールスマンをやっているという状況はまったくもって健全ではないと思います。

すべての銀行員や証券マンがダメというわけではありませんが、そういう人が多いというのが現実だと思います。私は仕事柄、銀行員や証券マンなどから投資信託セールスを受けることも多いのですが、投資信託の仕組み自体理解をあまり理解していないような人が何人もいました。

ちなみに、こちらの資産の運用状況やどんなお金の種類なのかも聞かずに、いきなり「おすすめの投資信託は○○と××で~」とか「人気の投資信託は□□です。」みたいな勧め方をする窓口(営業)とは話す価値はほとんどないと思います。

窓口ではなくネットで買う

株の売買手数料は圧倒的に対面証券会社よりもネット証券が安いです。
同じことが投資信託でも言えます。

同じ投資信託でも窓口なら2%の手数料、ネットなら無料と言ったようなケースもあります。

たとえば、みんな大好き「ゆうちょ銀行」。ネットだと手数料無料のeMAXISシリーズの日経平均連動型ファンドを売っていますが、窓口だと同じ日経平均連動型の販売手数料2.16%、大和 ストック インデックス 225 ファンドを売ってきます。

ひどい話だと思いませんか?いまどき国内インデックスファンドで手数料取るってのもすごい気がします。

投資信託の手数料という意味では基本的には、「ネット証券>ネットバンク>大手証券窓口=銀行窓口」といった具合になるため、原則的には投資信託はそもそも窓口では買わずにネット証券やネットバンクで購入するのが正しいということになります。

参考:投資信託も「買う場所」を選ぶ時代

投資信託を買う時のオススメ証券会社

ちなみに、投資信託を買うときのおすすめは「SBI証券」です。投信のラインナップも充実している上、販売手数料もノーロード投信が多く、さらに本来はどこで買っても同じはずの信託報酬(管理手数料)も「投信マイレージサービス」というサービスのおかげで一部がキャッシュバックされる仕組みになっています。
他にも「マネックス証券」や「auカブコム証券」でも同様のサービスがありますが、対象の投資信託の数やキャッシュバック率の高さを考えるとSBI証券が最もお勧めです。

>>SBI証券公式ホームページ

独立系投信という手も

ネットで積立というのであれば、独立系投信もコストが安くおすすめです。

中でもセゾン投信が扱う「バンガード・グローバルバランスファンド」などは世界中の株式、債券に分散投資ができるというコレ1本で世界中に分散投資ができるという優れたファンドで、手数料無料で信託報酬も0.74%と非常に安い(2015年5月現在)。

月5000円からの積立投資もできるので、色々ごちゃごちゃ投資について考えたくはないけど、コスパのいい投資信託をくれという方には結構お勧めできます。

>>セゾン投信公式ホームページ

まとめると、とにかく投資信託を買うなら窓口で買うのだけは絶対にやめた方がいいということ。そして、買うならネットで買いなさいということになります。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。