野村證券や大和証券といった総合大手証券会社。「証券会社選びでは手数料が超重要」ではこうした証券会社よりも手数料の安いネット証券を活用するべきとアドバイスしましたが、大手証券会社には大手ならではの長所というものもあります。今回は大手証券会社をどのようにして活用すべきか?またどういう人にとってこうした証券会社がお得なのかをまとめていきます。
大手総合証券会社の長所とは?
野村證券や大和証券などの大手証券の長所はどんなところがあるのでしょうか?
公募株式などの募集物の取り扱いが多い
新規公開株(IPO)投資で抑えておきたいポイントでも書きましたが、大手証券会社は公募株式などの募集の主幹事となるケースが多く、割り当てられる株数も豊富です。新規公開株や公募株などの募集ものの株式に投資をしたいと言う場合は、こうした大手証券会社のほうがネット証券よりも当選確率が高い場合があります。
また、株式以外でも債券(社債や外国債券など)の募集物の取り扱いも豊富なので、こうした投資に興味がある方は大手証券をメイン証券とはしないまでも口座を持っておくことでプラスになることも多いかもしれません。
情報ツールやレポートなどが充実している
大手ならではの情報と言うものはやっぱり充実しています。たとえば、野村證券のケースではnomura21などの銘柄情報や各種アナリストレポートなどを読むことが出来ます。
ただし、近年では、投資情報が充実したネット証券も増えているので優位性はずいぶんと低下したように感じます。
ネットでは取引が不安と言う方のための「対面営業」
ネットでの株取引はやっぱりどうしても不安と言う方にとってこうした大手証券は支店が存在し、そこで窓口相談ができるというのは大きな強みかもしれません。
ただし、「手数料比較」のところでも書いたとおり、こうした取引の手数料の高さは非常にデメリットが大きいです。
ネット株取引は非常に難しいと言うものもないので、ぜひ当サイトを始めとして色々な株の情報サイトや入門サイトは存在しているのでそうしたところで情報収集しながら、また、実際にネット証券に口座を作って株取引をしてみながら勉強することをお勧めします。
大手証券会社で取引をするときの注意点
それでも、大手証券会社に口座を作りたいというあなたのために、こうした会社で取引するときに抑えておきたいポイントをまとめます。
相手は投資のプロではなく、販売のプロであると認識する
証券会社の営業マンは投資についてのプロではなく、投資商品販売のプロだと認識しましょう。
実際のところ、証券営業マンの多くは顧客対応や販売に追われており、株式相場などについて詳しく追えている人はそう多くありません。実際のところほとんど株のことを知らない営業マンも多数います。
中にはいい営業マンもいるかもしれませんが、少数派ですし、こちら側で営業マンを選べない以上は運の要素が強いです。
営業マンの言いなりになっていると、手数料を落としてくれるいいお客様扱いとなってしまうことでしょう。
関連エントリー:投資信託は銀行窓口で買ってはいけない
手数料がバカ高い
株投資を始めとして投資における手数料というのは「確実に発生する収益性を低下させる原因」です。
手数料は安いほど良いものです。大手ネット証券では手数料競争が進んでいます。ネット証券大手のGMOクリック証券なら手数料は投資額の0.05%以下にまで下がっています。
一方の大手証券(たとえば野村證券)の場合、1%を超える手数料がかかります。
その差はなんと20倍。歴然としたコスト差が存在します。仮に100万円の元金で年に20回取引をした場合、ネット証券なら万円の手数料ですが大手証券なら20万円超の手数料がかかることになります。
言い換えれば、年に20回取引をしたとすると収益率が20%を超えないとプラスがでないことになります。