ポートフォリオのリバランスを定期的に行っているという方は、コツコツ型の運用をしている方に多いのではないでしょうか?そんな方に朗報です。投資情報サービスのモーニングスターの記事で、リバランスをするときの頻度やタイミングに関する検証記事がありましたのでご紹介します。
そもそもリバランスはリスク調整のために行うものでリターン向上はおまけのようなものですが、一つの知識として知っておくとよいかもしれません。
そもそもリバランスって何?
リバランスについては「資産をポートフォリオのリバランスで成長させる」などでも過去に記事にしましたが、自分の運用資産について価格変動などにより当初の配分割合が変わってきたものを元に戻す作業のことを指します。
記事でも書いておりますが、定期的なリバランスでは「リバランスボーナス」なるものがあり、リバランスを実施する場合とまったく実施しないというのとを比較した場合、リバランスを実施する方が数学的に期待リターンが高くなります。
モーニングスターの「株・リートの持ちすぎに注意、定期的なメンテナンスで配分調整を」の記事では、具体的にそのタイミングや回数をどうするのか?というのがまとめられています。
結果は、年1回それも12月がチャンス
過去の結果をシミュレーションした結果、リバランスは年に1回、それも12月(あるいは3月)に実施するのが良いという結果になったそうです。リバランスの回数については多すぎてもダメということですね。
また、今回のシミュレーションにはリバランス時にかかるコストはゼロで計算されているので、アクティブファンドのように売買時のコストが高いものについてはリバランスしない方がいいかもしれません。ノーロードファンドのように売買コストがかからないものも多いので、そうしたファンドを活用するのもお勧めです。
これまでリバランスをした方がいいというデータは良く見ていましたが、何月にした方がいいのか?という分析は初めてみました。過去10年だと3月がよく次いで12月、過去5年だと12月がよく次いで3月にリバランスをするのがパフォーマンスとして良好だったようです。
もっとも、こうしたデータは「たまたまそうなっただけ」という可能性がおおいにありえます。一つの情報として頭に入れておいてください。
その一方で過去の統計からみても「リバランスをしない」という選択は回数を問わずリバランスをする場合よりもリスクが高くなる傾向があります。頻度は別にしても最低でも3年に一度くらいは運用資産のリバランスを実施することをお勧めします。