インターネットを利用した調査会社(オンライマーケティング・リサーチ)であるマクロミルがついにIPO(新規上場)を果たします。マクロミルは2014年4月に一度上場を廃止したという経緯があり、再上場という形になります。
ファンド傘下として再生していたため、ファンドにとってのイグジットのためにもIPOは欠かせないため、上場は既定路線といえます。
マクロミルの再上場
銘柄コード:3978
単元株:100株
ブックビルディング期間:3/6~3/10
公開価格決定日:3/13
上場日:3/22
後悔株数は約2700万株となっている大型IPO案件となります。上場する市場は東証2部または東証1部ですが、時価総額基準から考えて東証2部の可能性は極めて低く、ほぼ間違いなく東証1部上場となるでしょう。
ちなみに、廃止前の銘柄コードは「3730」で一部上場でした。使いまわししないんですね。JAL(9201)は再上場で同じ銘柄コードにしたのに、この辺りの基準はどうなんでしょうか?
そもそもなんで上場廃止になったの?
マクロミルは市場調査・オンラインマーケティングにおける日本国内のトップ企業として成長していました。オンラインでのアンケートサイトとしてそもそも利用者も多く、ダメな会社ではありませんでした。
ちなみに、マクロミルは今でも個人向けのアンケート情報サイトを運営しており、様々な市場調査を行っています。テレビ番組などでも、ネットで1000人に調査したアンケート結果などはマクロミルが行っていることが多いです。なお、マクロミルの調査への参加は誰でもできます。
詳しくは「アンケートに回答して謝礼がもらえるサイトを比較」などもご覧ください。
ところが、オンラインマーケティングは市場が成熟し始めていたため、新規分野への投資が欠かせないという状況でした。
一方で上場している状況では短期的な利益も求められるため、成長のため一旦非公開として、ファンド傘下となるという決断をしていたわけです。当時はTOB(株式公開買い付け)という方法がとられて上場廃止となりました。
参考:TOBと株価への影響、TOBに応募する方法
どちらかというネガティブな理由ではなく、ポジティブな感じで上場廃止になった感じだったわけです。
TOB価格は1株786円。11日の終値(663円)を約19%上回る。買い付け期間は12日から2014年1月31日まで。普通株と新株予約権を合わせた買い付け予定株数は最大で6536万6695株で、TOB成立の条件となる下限は4357万7797株。上限は設けない。
( 日経新聞:米ベイン系、マクロミルを513億円で買収 筆頭のヤフーも賛同 )
再上場できたマクロミルはどう変わったのか?
非公開となったあとで、MetrixLab Holding B.V.の買収などを手掛け、日本国内のリサーチ会社から、グローバルなリサーチ会社へと転身したわけですね。
そうやってグローバル事業を展開し、決算上の損益も黒字化したとういうこともあって、再度証券市場に戻ってきたというわけです。
IPO応募におすすめの証券会社
そんなマクロミルのIPOについて、主幹事となるのは三菱UFJモルガンスタンレー証券、大和証券となっています。ネット証券系ではMUFGである「auカブコム証券」が期待できそうです。
幹事証券としては「SMBC日興証券」や「SBI証券」で申込が可能となっています。
IPOにおススメの証券会社については「IPO(新規公開株)への投資におすすめの証券会社の選び方」もご覧ください。