個人投資家から高い人気がある「株主優待」。企業の商品やサービスを無料・優待価格で試せたり、オークションや買取などの価値で考えると高利回りで運用できる場合があり人気です。ただ、こうした株主優待を目当てに投資をするような場合には、いくつか注意しておきたいことがあります。特に投資初心者(これから投資を始める)という方はぜひご一読いただければと思います。
株主優待を受け取るためには?
まず、そもそも株主優待を受け取るにはどんな風に株を買えばいいのでしょうか?
こちらについては「株主優待・配当金の権利取り基礎知識」で説明をしているので、まずはそちらをご一読ください。
株主優待は、配当金や議決権などと同様に、権利付き最終日の時点で株主となっておくことで受け取ることができます。ただし、期末は配当金のみ、中間期に株主優待のみといったように変則的に株主優待を提供している企業もあるので、最終的な権利取得日については、各企業の公式ホームページ等で確認されることをお勧めします。
基本は、毎月月末が権利確定日となっています。
(参考:配当金・株主優待権利カレンダー)
株主優待銘柄に投資をするうえでの注意点
以下では、人気の株主優待銘柄に投資をするうえで注意したいポイントをいくつか解説していきます。
配当落ちならぬ、「優待落ち」による株価下落
株価は通常、配当金などの権利付き最終日の翌日(権利落ち日)に配当金相当額の株価が下落します。
これを「配当落ち」というのですが、特に人気のある株主優待銘柄については、この動きが顕著です。
「株主優待人気ランキング」などの上位にあるような銘柄については、配当落ち以上の金額の株価下落が起こることが多いです。
優待落ちとでもいうのでしょうか?超短期保有(権利付き最終日に株を買って、翌日(権利落ち日)に売るみたなの)で株主優待の権利だけもらおうなんて考えだと、優待のメリット以上に株価下落を受けるリスクが高まります。
(ちなみに、人気銘柄の配当落ち・優待落ちを狙っての空売りもお勧めしません。高額な逆日歩が発生するリスクもあります。)
人気の株主優待銘柄で「優待終了」が一番のリスク
個人投資家から人気の高い優待銘柄は「優待を目的」に保有している投資家が多いです。そしてこの株主優待における最大のリスクが「株主優待終了」または「株主優待改悪」です。
優待銘柄で優待が終了・改悪されると、間違いなく株価は大きく下落します。特に、個人の保有比率が多い株ほど優待終了=株価下落につながります。
特に、株価に対して過大ともいえるような優待内容を提供しているような場合は、中止や変更などの可能性も十分に考慮するべきです。
参考サイト
・株主優待ガイド