資産運用の手段として「投資信託」を選んでいる方も多いことかと思います。そんな投資信託、買う金融機関はもちろんですが、「保有する金融機関」によっても、経済的なメリットが変わってくることがあります。それは投資信託のポイントプログラム(ポイントサービス)です。これは投資信託運用額の0.1%~0.2%を投資家に還元してくれるサービスとなっています。
今回は全ネット証券の中で、私が最もお得だと考えるSBI証券の「投信マイレージサービス」について紹介していきます。
投資信託を保有すれば残高に応じてポイント
これは、投資信託から得られる金融機関側の利益と関係してきます。
投資信託には大きく、販売時に販売会社が受け取る「販売手数料」。投資信託の運用にかかる経費を投資家に負担してもらう「信託報酬」という二つの手数料があります。
販売手数料については無料のファンド(ノーロードファンドと呼ばれます)も多いですが、どんなに低コストの投資信託でも信託報酬が無料というものはありません。
信託報酬の内訳
・ファンドが株などを売買する時にかかる手数料
・ファンド運用にかかわる人件費や家賃などの諸費用・報酬
・販売会社への報酬
となっています。概ねですが、信託報酬は半分が運用会社、残りの半分が販売会社にわたるようになっています。
仮に0.5%の信託報酬がでるファンドがあるとしたら、0.25%を毎年販売会社は受け取っているわけです。
この販売会社が受け取っている信託報酬がポイントの原資となっているわけです。
ちなみに、信託報酬は毎日信託財産の中から天引きされる形で徴収されている為、普通に投資をしていても何%取られているというのは気づきにくいですが、しっかりと存在しているコストです。
投資信託(特にインデックスファンド)を買うような場合には信託報酬が安いファンドを探すようにするのが王道と言えます
参考:日経平均に連動する投資信託を買う時のオススメベスト3
信託報酬はどこで買っても変わらないからポイントがある証券会社がお得
ちなみに、投資信託の信託報酬は「どの証券会社、銀行で買っても同じ」です。
野村證券で買おうが、ゆうちょ銀行で買おうが、SBI証券で買おうが同じです。
それであれば、少しでもポイントなどの形でキャッシュバックされる方が当然にお得と言えるでしょう。ちなみに、投資家が証券会社に預けている財産は「分別管理」されている為、万が一、証券会社が倒産しても投資家の財産は保護されます。
(参考:証券会社が倒産したら預けている株や投資信託はどうなる?)
SBI証券「投信マイレージサービス」のメリット
預けている投資信託の残高の0.1%~0.2%がポイントとしてバックされます。
1ポイント当たり1円として利用することができます。
ポイントバック率については下記で計算されます。
月の平均保有額が1,000万円未満 → 月間平均保有額の0.1%(年率)
月の平均保有額が1,000万円以上 → 月間平均保有額の0.2%(年率)
なお、一部のローコストファンドについてはポイント還元が年率0.05%に固定されます。
投信マイレージサービスのポイントの使い道
SBIポイントというポイントとして利用できます。
商品への交換もできますが、Tポイントなどの共通ポイント、ANAのマイル、電子マネーなどに交換することもでき、利便性は高いです。
なお、2019年7月以降は、直接Tポイントが貯まる方式に移行することもできます。
投信マイレージサービスのデメリットはあるの?
ありません。
強いて言えば、投信マイレージサービスというのはあくまでも「SBI証券が独自」に実施しているものです。サービスの一環ですので、将来的にポイント率が悪くなったり、サービスが廃止されてしまうようなリスクもあります。
他の証券会社や銀行で買ったファンドも大丈夫?
投資信託の移管が可能な場合はOKです。ですから、銀行や郵便局、対面証券会社などで買った投資信託もSBI証券に移すことでポイントの対象となります。
SBI証券は非常に多くのファンドを扱っているので移管可能なファンドも多いですが、扱いのないファンドについては移管することができません。SBI証券の取り扱いファンドについては「公式ホームページ」から確認できます。
まとめ
投信マイレージサービスは、使えるなら使った方が絶対にお得なサービスとなります。
上手に活用していきましょう。
仮に2000万円の投資信託を運用していれば、年間で4万円分ものポイントがもらえるわけです。ちょっとしたお小遣い以上に使えそうです。
ネットバンクの預金金利でも0.2%台というのはこの低金利時代めったになったりするわけですから、それ以上のリターンが手軽に期待できるのはうれしいですね。