経済学者のケインズといえば非常に有名ですが、ケインズが金融市場における株式投資に対する例え話としたのが、美人投票という話です。自分が美人と思う人よりも多くの人が美人と考える人に投票をする方という戦略が、株式投資にも有効だというものです。
はたしてこの、株式投資は美人投票という例えはどのような意味なのでしょうか?
美人投票コンテスト
美人コンテストが開催されるとして、100人の参加者が一人一票をもっているとします。
このコンテストで結果として1位になる人に投票した人には賞品がプレゼントされるとします。
このコンテストにおける行動として、以下の2つの戦略があるとします。
1)自分が美人だと考える人に投票する
2)多くの人が美人と考えそうな人に投票をする
この時、賞品を受け取りたいという場合(1)と(2)の戦略であれば、当然に(2)の戦略を選択するのが有利になるはずです。
ケインズの株式投資と美人投票の例えは、上と同じような考え方になります。
自分が投資価値があると思う会社でも他人もそう思うとは限らない
投資を考えている銘柄があり、自分はその会社の魅力に気づいていても、他の参加者(投資家)がそれに気づいていないと他の買い手が付きません。
株価は買い手が増えなければ上がりませんので、株式投資で成果を上げるには、他の投資家もいいと思いそうな会社(銘柄)を選択すべきというのが考え方です。
美人投票に基づく投資戦略は正しいのか?
こうした群集心理に基づいた銘柄選択は正しいのでしょうか?
短期的な「投機」として株式投資考えればこれは正しいでしょう。投資をマネーゲームとして
その一方で、今は多くの人に評価されていなくとも、将来的にその結果が「具体的な数字」として現れてくれば話は別です。
そうなってくれば、その銘柄の魅力に気付く人も多数出てくるはずです。その時に先んじて投資をしておけば、大きな果実(投資成果)を得ることもできるはずです。