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専業主婦の401k(確定拠出年金・個人型DC)への加入のメリット

girl-staring-12406682017年1月から401k(確定拠出年金・個人型DC)に専業主婦(年金の第3号被保険者)も加入できるようになります。この制度改正自体は喜ばしいことだと思っていますが、果たして専業主婦の方は個人型確定拠出年金に加入することにメリットはあるのでしょうか?

収入の多いサラリーマンの程のメリットはありませんが、2018年からの配偶者控除の拡大で税効果が期待できるようになりました。特にパートでバリバリ働いている方にとっては上手に活用すれば節税効果や老後の財産形成に役立ちます。

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401kのメリットは所得控除にある

まず、401kの大きなメリットというのは年金への掛け金が全額所得控除になるということです。所得控除というのは、所得税や住民税を計算する上の「所得」から差し引くことができるという意味です。

仮に所得が400万円の人がいるとします。
2016年現在の所得税率は下記のようになっています。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4.000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

所得400万円の人だとすると、4000000×0.2-427500=37万2500円の所得税が発生するという計算になります。住民税は10%なので40万円(※)になるので合計で77万2500円が税金ということになります。

※本当は所得税と住民税は控除の計算式が違うので計算上の所得はずれますが、簡略化のため同じで計算しています。

さ て、この人が月2万円の確定拠出年金に加入するとどうなるでしょうか?年間で24万円分の掛け金を支払うことになります。この掛金は全額所得から差し引け るわけです。つまり年間所得は376万円に下がります。結果として所得税+住民税の金額は途中計算は省きますが74万8500円に下がり、24000円分 の税金が減ったということになります。

しかも、年金として受け取るときは、給与所得よりも税率や控除が有利な年金所得として受け取れるため、入り口で100%節税でき、出口の時の課税はゆるやかになります。

このような所得税・住民税上の節税メリットが401kにあるわけです。

 

配偶者控除の拡大でパート主婦にも活用の糸口ができた

2018年より配偶者控除の所得要件が従来の103万円までから150万円になっても利用できるようになります。これを受けてパート主婦にも個人型確定拠出年金(iDeCo)活用の糸口が出てきました。

主婦(第3号被保険者)としてのメリットを維持できるのは年収が130万円までの人です。これが130万円の壁とよばれますね。ここを超えると夫(第2号被保険者)の扶養範囲を超えるので、第1号被保険者となり、国民健康保険料と国民年金の支払い義務が生じます。

ところがこれ以下であれば、夫の扶養のままでいられます。ただし、103万円の年収を超えると所得税や住民税が発生します。

仮にパート収入が120万円という場合を見てみましょう。

所得税
120万円-65万円(給与所得控除)-38万円(基礎控除)=17万円
17万円×5%(税率)=8,500円

住民税
120万円-65万円(給与所得控除)-33万円(基礎控除)=20万円
20万円×10%(税率)=20,000円

合計で28,500円の税金が発生することになります。ここで仮に月17,000円の確定拠出年金に加入したとしましょう。年間204,000円ですね。この金額は所得控除可能になりますので、所得税、住民税ともに課税所得がゼロになります。

つまり、204,000円の掛け金で1年あたり28,500円の所得税+住民税を非課税にできるわけです。年利だと14%相当です。

 

大手企業のパートの人はうま味がない?

一方で注意したいのは大手企業でパートをしている人。大手企業については2016年10月より社会保険への加入ルールが緩和されて、月8.8万円(年106万円以上)の場合は社会保険への加入が義務付けられました。

社会保険へと加入しないなら稼げるのが106万円までということになるので、所得税の最低課税点である103万円と比べて差が小さいのでうま味がないです。

 

受給時は課税されるけどほとんどの人は問題なし

さらに、この401kを主婦が利用する上で問題なのが、入り口(掛金を拠出する)段階では節税メリットを享受できないにも関わらず、出口(年金として受け取るとき)の段階では年金所得として課税対象になるという点です。

ただし、現在の税制だと60歳で一括受取を採用した場合には退職所得として税控除を受けることができます。

退職所得控除=40万円×加入年数
加入年数が20年を超える場合は1年あたり70万円が控除額となります。

仮に30歳から始めたとすると60歳の時に2100万円までは非課税です。仮にマックスの掛け金である27.6万円(年)をかけても30年の元金は828万円となります。運用で2.5倍まで増やしても非課税のままです。

サラリーマンの場合は会社から出る退職金と合算する必要がありますが、専業主婦・パートの場合は考える必要がないでしょう。

となると、出口の課税については無視できそうです。

 

※確定拠出年金の税制が将来変更にならないことを保証するわけではありません。

 

運用時の節税効果は期待できるがNISAでも同様

なお、401kもう一つのメリットは運用益が期間中は非課税ということです。
運用益が非課税になるということは、その分が複利効果的に活きてくるので運用結果に対しても大きくプラスになります。

ただ、これ自体は期間は限定されますが、わざわざ401kでなくてもNISA(少額投資非課税制度)を利用しても可能です。

NISAについては「NISA(ニーサ・小額投資非課税制度)に関するまとめ」や「NISAと確定拠出年金(401k)の使い分け」でも説明しているので、こちらもご一読ください。

主婦のように所得が全くない人については自由度が大きいNISAを利用するほうがいいかもしれません。

 

大企業じゃないパートで130万円の範囲内で働く人のメリット

まとめとして主婦の個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入は大企業以外でパートをしていて103万円超130万円未満くらいのところで稼ぐことを予定している人にとってメリットがある制度となりそうです。

なお、確定拠出年金については金融機関に口座を持つ必要があります。401k用のお勧めの金融機関は「401k比較 確定拠出年金におすすめの金融機関を徹底比較」でもまとめているのでこちらもご参照ください。

 

以上、専業主婦の401k(確定拠出年金・個人型DC)への加入は現状だとメリットは大きくないというお話でした。

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