単元未満株と1株投資を比較するイメージ

単元未満株取引とは、通常の日本株取引で必要になる100株単位よりも少ない株数、主に1株単位で株を売買できるサービスです。

たとえば株価3,000円の会社を通常の単元株で買う場合、100株で30万円が必要です。単元未満株なら1株3,000円から買えるため、少額で個別株を試したい人や、複数銘柄に分散したい人に向いています。

この記事では、単元未満株の仕組み、ミニ株や株式累積投資(るいとう)との違い、メリット・デメリット、2026年時点で使いやすい証券会社を整理します。

先に結論

  • 現在の日本株は、取引所での通常売買は100株単位です。
  • 単元未満株なら、証券会社のサービスを通じて1株単位で買える場合があります。
  • 少額投資、分散投資、株主番号の維持、配当金狙いには便利です。
  • 一方で、リアルタイム性、指値注文、株主優待、議決権には制限があります。
  • 証券会社比較を重視する場合は、少額投資におすすめの証券会社 2026年版も参考にしてください。

単元株と単元未満株の違い

日本の上場株式は、東京証券取引所などの取引所で売買する場合、原則として100株単位で取引されています。これは「単元株」と呼ばれる売買単位です。

単元未満株は、この100株に満たない株式のことです。1株から99株までの株式が該当します。

区分 通常の株取引 単元未満株取引
取引単位 原則100株単位 主に1株単位
最低投資額 株価×100株 株価×1株から
注文方法 成行・指値など 証券会社により制限あり
議決権 あり 原則なし
配当金 受け取れる 保有株数に応じて受け取れる
株主優待 条件を満たせば対象 企業ごとの条件次第。対象外が多い

単元未満株は、取引所に直接1株注文を出す通常取引ではありません。多くの場合、証券会社が注文を取りまとめたり、証券会社との相対取引として成立させたりします。そのため、通常の株取引とは約定タイミングや注文方法が異なります。

単元未満株のメリット

1株から個別株に投資できる

単元未満株の最大のメリットは、少額で個別株を買えることです。

株価が高い銘柄でも、100株ではなく1株単位なら買いやすくなります。任天堂、ファーストリテイリング、東京エレクトロンのように株価水準が高い銘柄でも、1株なら投資対象にしやすくなります。

複数銘柄に分散しやすい

30万円で1銘柄を100株買うよりも、1株ずつ複数銘柄に分けて買う方が分散しやすいです。

個別株は投資信託よりも銘柄固有のリスクが大きいため、最初から1銘柄に大きく投資するより、小さく分けて買う方がリスク管理しやすくなります。

配当金を受け取れる

単元未満株でも、保有株数に応じた配当金は受け取れます。1株だけ持っている場合でも、1株分の配当金が支払われます。

楽天銀行の株式配当金受取プログラムのように、配当受取件数を活用するサービスと組み合わせる場合にも、単元未満株は使いやすいです。詳しくは、楽天銀行の株式配当金受取プログラムの記事で整理しています。

長期保有株主優待の株主番号維持に使える場合がある

長期保有条件のある株主優待では、同じ株主番号で継続保有していることが重要になる場合があります。

企業によって扱いは異なりますが、単元未満株を1株だけ残して株主番号を維持するという考え方があります。株主番号と長期保有優待の関係は、株主番号の仕組みで詳しく解説しています。

単元未満株のデメリットと注意点

リアルタイムに売買できないことがある

通常の株取引では、取引時間中に成行注文や指値注文を出せます。一方、単元未満株は証券会社ごとに約定タイミングが決まっている場合があります。

楽天証券のかぶミニのようにリアルタイム取引に対応するサービスもありますが、対象銘柄や注文方法、スプレッドなどの条件があります。SBI証券のS株やマネックス証券のワン株のように、決まったタイミングの価格で約定するサービスもあります。

指値注文が使えない、または制限される

単元未満株は、成行注文のみ、または注文方法が限定されることがあります。

「この価格以下なら買う」「この価格以上なら売る」という細かい売買をしたい人には不向きです。短期売買よりも、少額で長期保有する使い方に向いています。

手数料やスプレッドを確認する必要がある

現在は買付手数料が無料のサービスも増えていますが、売却時の手数料、スプレッド、約定価格の決まり方は証券会社ごとに違います。

特に数百円から数千円の少額取引では、数十円の手数料でも負担率が大きくなります。1株から買えることだけでなく、売却時のコストまで確認しておきましょう。

株主優待や議決権は制限される

単元未満株でも配当金は受け取れますが、議決権は原則としてありません。株主優待も100株以上を条件にしている企業が多いため、1株だけでは対象外になるケースが一般的です。

ただし、一部には1株保有でも株主向け案内や特典の対象になる企業もあります。優待目的で買う場合は、必ず企業側の優待条件を確認してください。

ミニ株、るいとう、単元未満株の違い

少額で株を買う方法として、過去には「ミニ株」や「株式累積投資(るいとう)」もよく使われていました。

種類 特徴 現在の位置づけ
ミニ株 単元株の10分の1など、通常より小さい単位で売買するサービス。 取扱い証券会社や銘柄が限定され、主流ではなくなっています。
株式累積投資(るいとう) 毎月一定額で個別株を積み立てる仕組み。 手数料や管理料が重く、現在は単元未満株や投信積立の方が使いやすいケースが多いです。
単元未満株 1株単位で個別株を売買できるサービス。 現在の少額株式投資の中心的な選択肢です。

これから少額で日本株を買うなら、基本的にはミニ株やるいとうではなく、S株、かぶミニ、ワン株、プチ株、ひと株などの単元未満株サービスから選ぶ方が分かりやすいです。

単元未満株ができる主な証券会社

2026年時点で、単元未満株・1株投資に使いやすい主なサービスは次の通りです。

証券会社 サービス名 特徴
SBI証券 S株 買付・売却ともに手数料無料。主要ネット証券として総合力が高い。
楽天証券 かぶミニ 売買手数料無料。リアルタイム取引対応銘柄があり、楽天ポイント利用にも対応。
マネックス証券 ワン株 買付手数料無料。NISA口座なら売却手数料も無料。
三菱UFJ eスマート証券 プチ株 1株から売買でき、プレミアム積立で500円以上1円単位の積立も可能。
moomoo証券 ひと株 アプリの情報量が多く、1株投資と銘柄分析を同じ画面で進めやすい。
松井証券 単元未満株 売却中心。買付目的では他社サービスの方が使いやすい。

手数料・ポイント・使いやすさまで含めた比較は、少額投資におすすめの証券会社 2026年版でまとめています。

単元未満株は積立投資に向いているか

単元未満株は、個別株を少しずつ買い増す積立投資にも使えます。

ただし、個別株の積立は投資信託の積立より銘柄選びの責任が重くなります。1社の業績悪化や不祥事で大きく下がることがあるため、初心者が資産形成の中心にするなら、低コストの投資信託を使った分散投資の方が扱いやすいです。

単元未満株の積立が向いている人

  • 応援したい企業を少額で長期保有したい。
  • 高配当株を少しずつ買い集めたい。
  • 100株まで買い増して、将来的に株主優待を狙いたい。
  • 投資信託とは別に、個別株の勉強もしたい。

一方、銘柄分析をしたくない人、分散投資を自動化したい人、NISAのつみたて投資枠を中心に使いたい人は、投資信託の積立を優先した方がよいでしょう。

売却や端株処分で困った場合

単元未満株を買った後に売却したい場合、証券会社の単元未満株売却メニューから売れるケースが多いです。

ただし、株式併合や会社再編などで1株未満の端数株式が発生した場合は、通常の単元未満株とは扱いが異なります。端数株式処分代金領収証が届いた場合や、信託銀行での換金が必要になる場合は、単元未満株(端株)の売却・処分方法を確認してください。

まとめ

単元未満株は、個別株投資のハードルを大きく下げる便利な仕組みです。1株から買えるため、少額で始めたい人、複数銘柄に分散したい人、配当金や株主番号を意識したい人には使い道があります。

一方で、通常の100株取引とは違い、注文方法や約定タイミング、株主優待、議決権には制限があります。短期売買向きではなく、少額で長期保有するための道具と考える方が合っています。

個別株を少額で試すなら単元未満株、資産形成の中心にするなら投資信託。 この使い分けを意識しておくと、無理のない形で投資を始めやすくなります。

参考リンク

ABOUT ME
高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。