投資全般・コラム

「建値を忘れよ(株の買値は忘れる)」の意味。

forget相場格言に「建値を忘れよ」という言葉があります。建値(たてね)というのは、自分が買った時の価格のこと。つまり、投資において自分がその株や投資商品を「いくらで買ったのか?」という建値は忘れてしまえ(気にするな)という格言になります。投資における金言ともいえるこの言葉、アマ投資家からプロ投資家になるためにはこの考えを持てるかどうか?が一つのハードルでもあると思います。

売買のタイミングを判断する時、買値にこだわるのに意味はない

投資における判断で「自分がいくらで購入したのか?(買い建てたのか?)」というものは、その投資商品の売却の判断には一切影響するべきではありません。

今がこれ以上、値段は上がらないと考えるのであれば売り時ですし、まだまだ上がると考えるのであれば買い時です。

ただし、多くの人は売り時とか、買い時とかを考える時に「自分の買値(取得価格)」をベースに考えてしまいます。

株価はやや天井気味だと思っていても、自分の取得価格(買値)が高いところにあれば、そこをベースに考えてしまい「まだまだ損を取り戻していないから売るべきじゃない」と考えてしまう傾向があります。

逆に、含み益が出ていると、人は「利益確定を急ぎたがる」という心理的傾向がありますので、まだ上がりそうだと判断していても「売りたい衝動」に駆られてしまいます。

建値を忘れよ(株の買値は忘れる)」という格言はこうした気持ちにならないように、自分がその株をいくらで購入したのかということは忘れてしまえ!という格言です。

 

難しいけど、買値を忘れて取引しよう

ただし、これは口で言うのは簡単ですが、実際にそれを投資の場において実行しようというのは難しきこと限りなしです。「利食いが早すぎて、損切りが遅い方へ」でも書いているように、行動心理学でも証明されています。

ただし、難しいからやらないというのは、行動としては正しくありません。
買値を参考に考えるのは正しくない、証券会社にログインして出てくる「評価損」や「評価益」の項目は無視するくらいの気持ちで取引するという心構えを持ちましょう。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。