06 February

投資とサンクコスト(埋没費用)。損切りできない、取り戻すため投機的になる

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sunkcostサンクコスト(埋没費用)という考え方があります。これはすでに投下された費用で回収ができなくなっているお金のことを指します。ビジネス用語としても使われますが、投資の場合はすでに損切りをして失ってしまったお金や含み損となっているマイナス分がサンクコスト(埋没費用)となります。こうした費用は合理的に考えた場合、今後の投資を考える上で考慮するべきではありませんが、人はそれが中々できず、さらに失敗を重ねることがあるのです。

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サンクコスト(埋没費用)とは何か?

たとえば、あるビジネスですでに10億円の資金を投下していますが、事業は赤字の状況が続いており、今後も赤字で黒字化の見通しはたっていないとします。

この時、すでに投下した10億円がサンクコストとなります。合理的な経営判断をするなら、今後も赤字が出続けて、黒字化の目途が立たないならすぐにでも事業から撤退をするべきです。

しかしながら、人はすでに10億円もの資金を投下している以上、その費用が完全に無駄になってしまう撤退という行動をとることができないと言われています。
こうしたことは、行動経済学(行動ファイナンス)などで研究されています。

 

損をしたくないから「持ち続ける」

また、持ち続ける、売却するという判断にもサンクコストは影響します。
たとえば、100万円で買った株が80万円にまで下落してしまったとします。

この時、フラットに株をホールドするか?売却するか?を判断しようと言う場合「ここから上がるか?それとも下がるか?」が判断材料となるべきです。

ところが、人は当初の投資額である100万円、ひいては発生している20万円の含み損をコストとして計算しています。そのため、本来の判断では株価は上がりそうにない、と考えていても、その20万円のサンクコストを考えると売るに売れないという判断をしやすい傾向があります。

上がる見込みがないと考えるなら売ってしまって、もっと上がる見込みがあると考えられる銘柄に投資し直せばいいのに、サンクコストのせいでそうできないわけです。

 

損失を取り戻そうと「投機的」になる

また、実際に損失を確定した場合でも、その確定額が「サンクコスト」となります。
先ほどの投資で20万円の損失分を損切りして20万円を失ってしまったとします。その時、多くの人は「損をした20万円を取り戻す」という、本来投資をする上で投資判断となるべきでなはい項目がその判断の中に割り込んできてしまうわけです。

そうした時、人は得てして「投機的」になります。

同じ、行動経済学の研究で、競馬のレースにおいて最も大穴に対して馬券が偏るのは「最終レース」だという調査がされています。これは参加者が負け込み、当日のマイナス分を取り戻すためにペイアウト倍率の高い馬券(大穴)を買うという選択をする人が増えるからだと説明されています。

同じように、投資判断に「負けを取り戻す」という考えが入ると、その負けを取り戻そうとするためにリスクの高い投資をしようとしたり、高いレバレッジで投資をしようとしたりします

特に、カーッとなりやすい方は要注意です。

 

サンクコスト(埋没費用)を気にしない

言葉でサンクコスト(埋没費用)を無視してフラットな投資判断をするようにしようと書くのは簡単です。ただ、こうした考えというものは人の心の問題ですのでそんな簡単に切り捨てることはできません。

失恋した人に過去は忘れて新しい恋をしようと言っても、そんなサッパリと忘れられるという人は少ないでしょうし、個人差もあるはずです。

ただし、投資や資産運用におけるサンクコスト(埋没費用)は良いものではありません。
自分がサンクコスト(埋没費用)にとらわれていないか?ということを投資判断をするときは自問自答して、熱くなってしまった時などは一度冷静になる時間を作ると良いでしょう。

 

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