外為投資

FX取引と理解しておきたい言葉のまとめ

為替投資としてFX(外国為替証拠金取引)に興味を持つ方が増えているそうですが、FXを始めようと思った方の多くはFX取引で使われている言葉に戸惑う方が多いのではないでしょうか?FXでは、「スワップ」「スプレッド」「通貨ペア」「pips」「枚」「ロング」「ショート」といったように様々な専門用語が使われています。理解してしまえばさほど難しい概念ではないのですが、こうした言葉の難しさがFXを「難しい取引」と感じさせているのも事実だと思います。
今回はこれから初めてFX取引を始めようと考えている方のために、理解しておきたい言葉とその意味をまとめて解説していきます。

FXで使われる用語はオプション取引や先物取引、株の信用取引などでも共通して使われる言葉も多いです。ほとんどの場合で意味は同じです。
なお、このページではこれらの取引についても知識ゼロという方向けの解説となっています。

通貨ペア(pair)

FXでは実際に為替を売買するのではなく、あくまでも為替レートの変動部分のみをやりとりする「差金決済」と呼ばれる取引となっています。また、売買する通貨は必ずしも日本円である必要はありません。たとえば、「ユーロを売って」「ドルを買う」という取引も可能です。
そのため、FXの場合は必ず「買う通貨」と「売る通貨」を一緒に取引することになります。たとえば、ドルを買うという場合でも、どの通貨を売ってドルを買うのか?ということを決める必要があるわけです。この組み合わせが通貨ペアとなります。
通常は「ドル円」というように並び、先に表示されている通貨を買って、後に表示されている通貨を売るということになります。「ドル円」の場合、「ドルに対する円」という意味になります。これを買うことも売ることもできます。
>>通貨ペアについて詳しく見る

 

ロングとショート(long or short)

FXは通貨単位の売買となり、通貨ペアを「買う」こともできれば「売る」こともできます。
たとえば「ドル円」という通貨ペアは「ドルに円」という意味ですが、これを買うという場合「円を売ってドルを買う」という意味になります。この場合、ドル高になれば儲かる(円安になれば儲かる)という意味です。1ドルを78円で買って79円になれば、1ドルあたり1円の儲けがでる計算になりますね。

一方で通貨ペアを「売る」こともできます。この場合、「ドルを売って円を買う」という逆の取引になります。この場合、1ドルを78円で売ることになります。その後1ドルが77円に円高となれば(ドル安となれば)、1円の儲けがでる計算になります。

「ロング」というのは「買い」という意味で、「ショート」というのは「売り」という意味になります。
たとえば、「ドル円をロング」という場合は「ドル円」という通貨ペアを買うという意味になります。逆に「ドル円をショート」という場合は「ドル円」という通貨ペアを売るという意味になります。
>>ロングとショートについて詳しく見る

 

スワップ(swap)

スワップとは「交換」という意味となります。FX取引は「ある通貨を買って」「別の通貨を売る」という取引になります。「ドル円」の通貨ペアを買うという場合「円を売ってドルを買う」という取引にあたります。
このとき、買ったドルの金利を受取、売った円の金利を支払う必要があります。この金利のやりとりをスワップと言います。
FXの解説サイトなどを見てみると「スワップ=金利」と表現されていることが多く、だいたい当たっているのですが、金利のように確実に受け取れるというものではなく、場合によっては投資家が金利を支払うようなケースもあります。
>>スワップについて詳しく見る

 

スプレッド(spread)

スプレッドというのは広がりという意味ですが、FXの場合は買値と売値の差額です。為替レートは原則として「今この値段なら買いますよ」という為替レートと「今この値段なら売りますよ」という為替レートが同時に表示されます。
たとえば、米ドルと円の為替レートで1ドル=78円50銭~60銭というような場合、78.50円で買い、78.60円で売りという売買レートが提示されていることになります。
投資家はこれらの為替レートで売買をする形になるわけです。多くのFX取引業者にとって、このスプレッド部分が手数料収入となるわけです。
銀行の外貨預金の場合も同じように買値と売値が提示されています。為替取引ではこのタイプの価格表示が一般的です。
ただ、一部のFX取引業者では、このスプレッドとは別に取引手数料が発生する業者もありますので、ご注意ください。
>>スプレッドについて詳しく見る

 

「枚(まい)」というのはFXをはじめとして先物取引などにおける取引単位です。単なる取引単位という意味でしかありません。別に「個」でもいいのですが、伝統的に「枚(まい)」という単位が使われています。
ちなみに、FXにおける1枚という取引単位は、10000通貨単位を指す場合が多いです。たとえば、ドル円の場合は1万ドルということです。2枚なら2万ドルですね。
ただし、1枚あたりの単位については各証券会社等のFX取引業者が自由に定めることができます。1枚を1000ドルとか100ドルとかに設定している業者もありますので、それぞれの業者のホームページ等で確認するようにして下さい。
>>枚について詳しく見る

 

pips(ピップス)

pipsというのは、最低変動単位のこと。たとえば、ドル円の場合、1ドル=78.84円というように下2ケタ(最小単位が1銭)という形になっております。この1銭のことを1pipsといいます。
FXの場合は、取引対象となる通貨が円とは限りません。たとえば「ユーロドル」という通貨ペアの場合は円単位で表示することができず、1.2935ポイントといったように表示されます。こういった場合は0.0001ポイントが1pipsとなります。
あんまり難しく考える必要はなく、対円の場合は1銭=1pipsと捉えて問題ありません。
>>pipsについて詳しく見る

 

いかがでしょうか?さほど難しいようでさほど難しいものではありません。無駄にカタカナが使われていて、意味が分かりにくいというものもありますが、実は単純なものがほとんどです。
もう少し色々な言葉を知りたい方は「FX取引でおさえておきたい用語」などのサイトも参考になるのでご活用下さい。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。