株式投資

公募増資・売り出し(PO)の公募に応募するメリット、デメリット

offering上場企業が新しく株を発行して資金調達をしたり(公募増資)、大株主が市場に株を放出をしたり(売り出し)をすることをPO(public offering)と言います。このPOへの応募は証券会社、ネット証券などで時々行われています。市場外で株を買うことになる公募増資や売り出しへの応募をするメリットやデメリットを紹介していきます。

公募増資・売り出しに応募をするメリット

1)市場よりも安い価格で株が買える(ディスカウント)
2)購入時の手数料がかからない

この二つが挙げられます。公募増資や売り出しの値段(公募価格)というのは価格決定日に決まります。
実際には価格決定日の終値から○%安くした値段が公募価格となります。

実際に公募増資や売り出しに応募して受け取った株を売れるようになるには数日かかりますので、すぐに利益確定ができるわけではありませんが、少しやす買えるというのはメリットといえます。

ただし、実際に公募株を売却できるようになるまでの期間にディスカウント分の価格が下がってしまうというリスクももちろんあります。

 

公募増資・売り出しの銘柄は株価が下がる?

増資でなぜ株価が下がる?」でも記事にしていますが、公募増資というのは市場から好感されることはあまり多くありません。発行済み株式総数が増加することになりますので、ROEPERなどは利益が株数の増加率以上に増えないと悪化することになります。

過去の傾向的にはどうしても増資銘柄については下方圧力がかかりやすくなります。

 

中長期投資なのか?短期投資なのか?

公募増資、売り出し銘柄に投資をするという場合には、短期の投資か中長期の投資なのかで考え方は大きく変わってきます。

 

1)超短期投資を考えている場合

ディスカウント分を有効に売却可能日との差額を中心に狙うという方法になります。
仮にディスカウント率が3%であればいまの市場価格よりも3%安く買えているということ。言い換えれば3%近い含み益がある状況と言うことになります。

売却可能日までこれが下がらなければその分が利益になります。考えるべきことは現在の市場の動向や今回の増資・売り出しがどのようにマーケットで見られているかということでしょう。

 

2)中長期の保有を前提としている場合

中長期に持つことが前提なら、増資がその企業にとってどれだけ中長期的な業績へ寄与するかを考えるべきでしょう。要するに今回の増資でその会社の業績が伸びるかどうか?といったところが重要です。

もちろん、本当にその予想通りに業績が推移していくのかといったモニタリングを欠かすことはできませんが、短期的な需給による価格変動は気にする必要がありません。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。