株式投資

IPO(新規公開株)への投資におすすめの証券会社の選び方

ipoIPO株(新規公開株)はその投資パフォーマンスが良好な傾向があることから投資家に人気です。その一方でIPO株は人気があるため投資家の応募が多く、多くの証券会社では抽選となってしまいます。今回は効率よくIPO株に投資・応募をするためのネット証券の選び方やおすすめネット証券を紹介します。

IPO投資は勝率や利益率の高さから非常に高い人気があります。効率よく投資をして、IPO当選確率をアップさせましょう。

IPO株への応募と抽選

IPO株への投資をするには、基本的に各証券会社のホームページなどから「申込(購入意思)」を出したうえで「当選」する必要があります。

この申込、当選のプロセスは各証券会社によって異なります。完全抽選のところもあれば、過去の取引履歴を重視するところもあります。そんため、IPO株への当選確率を高めるためにはそれに合わせた戦略をとることが重要です。

その戦略は「対面証券会社系」と「ネット証券系」とで大きく変わってきます。

 

対面証券会社のケース(大手証券)

対面証券会社(大手証券会社)はIPO株の配分もネット証券と比べると多いです。

ところがそのIPO株は営業ツールとして用いられることが多いです。成功する可能性が高いIPO株は投資家にとって「配分されたら嬉しい商品」です。それを活かして、口座開設のため、上得意先(やその見込客)の稼働率アップのためなどの目的に利用されます。

営業マンから「上得意先(あるは見込客)」と思われるような属性の方でしたら、配分を受けられる可能性は高いでしょう。ところがそうでない方はかなり難しいのが現状だと思われます。

対面証券でも配分の一定を「ネット取引用」に分けているところもありますが、ボリュームとしてはかなり小さいです。特におすすめなのはSMBC日興証券です。ネット投資家向けにIPOの一定割合を配分しています。

他のネット証券大手と比較して個人投資家の口座数が少ないため、IPO当選確率が高めとして話題になりました。

 

SMBC日興証券

大手証券の中ではネット取引にも力を入れています。ネット販売用にIPOも配分(10%)しています。総合証券大手ということもあってIPOの引受件数や数量も多いため、たとえ10%でもバカにできません。

ちなみに、ネット取引をするユーザーがネット専業証券と比較して少ないというのも意外と狙い目です。10%分は完全抽選。申込時に資金拘束があります。IPO投資を考えているならこちらも抑えておくとよいでしょう。

>>SMBC日興証券公式ホームページ

 

ネット証券のケース

特にネット証券の中でも「大手」と呼ばれる証券会社はIPOにも積極的になっています。取り扱い件数も年々増加傾向にあり、中にはネット証券が「主幹事(IPOで中心的役割を果たす証券会社のこと)」を果たすケースも出ています。

対面型とは異なり「抽選」の形態をとっているところが多いため、個人投資家にとってこちらのネット証券の方がIPO株へ投資を考えているのであればお勧めです。

絶対に抑えておきたいのは「SBI証券」と「マネックス証券」「auカブコム証券」の3社です。IPO株投資を考えているならこの3社は最低でも口座を持っておくべきです。それ以下のネット証券でもIPOの取り扱いはありますが、件数が少ないので無視しても問題ないでしょう。

 

SBI証券

一番お勧めです。ネット証券の中でもIPO取り扱いの実績が豊富で、2014年は64社のIPOを扱いました。ちなみに、全体では77社なので昨年上場した83%のIPOに携わっている計算になります。2015年は80社と証券会社の中でも最多です。

抽選方式・資金拘束(70%抽選、30%はIPOチャレンジポイント)

申込口数に応じた抽選となります。なので100株を応募するよりも1000株を応募する方が10倍当選しやすくなります。資金拘束はされませんが抽選時には余力がチェックされて不足しているとNGなので、資金力がある人に有利なネット証券です。

一方で資金が少ない方はどうしても当選確率は低くなってしまいます。ただ、大口専用というわけではありません。それは「IPOチャレンジポイント」の存在です。

IPOチャレンジポイントという制度はユニークです。次回以降でこのポイントを利用することで当選確率がアップするようになっています。IPOへの投資を続ければ続けるほど当選できる可能性が高まるという意味でぜひとも抑えておきたいところです。
ちなみにIPOチャレンジポイントを使っても、それで当選しなかった場合には戻ってくるので、ポイントをためていけばどんどん当選確率はアップするということになります。IPO件数も多いので絶対に抑えておきたいネット証券です。

なお、IPOチャレンジポイントの活用方法については「IPO当選確率がどんどんアップするSBI証券の活用方法」でもまとめているのでこちらもご確認ください。

>>SBI証券公式ホームページ

 

マネックス証券

SBI証券に次いでIPO取り扱い件数はネット証券で2位の50件(2014年)と豊富です。抽選方式は1人あたり1件の完全抽選制となっています。一人一口の抽選なので資金の大小にかかわらず平等です。IPO投資のみを考えるのであれば最小単位の金額だけを入金しておくという方法でIPO抽選参加がお勧めです。

抽選方式・資金拘束

100%が完全抽選。申込数量による差もないので資金量に依存しないというのもうれしいところですね。資金拘束はBB(ブックビルディング)申込時に必要となるため、最低額は預け入れておく必要があります。資金力の少ない方はSBI証券よりもマネックス証券の方が向いてるかもしれません。

基本は数十万円の残高があればほぼ参加できるはずですが、複数のIPOが重複したときなどは資金配分を考える必要がありそうです。

>>マネックス証券公式ホームページ

 

auカブコム証券

三菱UFJフィナンシャルグループのネット証券です。同グループ系のネット証券ということもあり、IPO実績もそれなりに豊富です。2014年は21社のIPO実績があります。ネット証券では第3位の件数。

抽選方式・資金拘束

マネックス証券と同様に完全抽選方式となっております。資金拘束はBB申込時に必要となります。数十万程度入れておいて最低数量でIPO抽選に参加するというのがベストですね。

>>auカブコム証券公式ホームページ

 

・丸三証券
2014年実績6件。取引実績によって当選確率が変動する。
>>丸三証券公式ホームページ

 

・楽天証券
取引状況に応じてステージ制で抽選が行われる。2014年実績2件。
>>楽天証券公式ホームページ

 

正直上位の3社以下はIPOの件数が少なくてちょっと魅力は少ないです。もっとも、ゼロではないわけですから、間口を広げて多くのネット証券で申し込みをする方がIPO当選確率をアップさせることができるというのは間違いありません。

IPOは複数の証券会社から申し込みをしても問題はないのか?」でも紹介している通り、IPOへの申し込みは複数の証券会社から効率的に行うのがお勧めです。

ただ、IPO投資については申込時の資金拘束もありますので、あまり分散しておくと資金管理が煩雑化しそうな気がします。個人的にIPO投資をするならSBI証券、マネックス証券、auカブコム証券の3社だけでも良いような気がします。

資金拘束については「IPO投資 証券会社のIPO抽選時の余力と資金拘束のまとめ」でもまとめています。

以上、IPO株投資におすすめの証券会社の選び方の紹介でした。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。