投資信託

iDeCo(イデコ)のデメリットを徹底解説。iDeCoに向いていない人と代替案

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は節税効果の高い資産運用方法の一つとして広く紹介されています。

その節税効果が強くPRされる一方で、デメリット部分を把握されていない方も多いように思います。iDeCo(イデコ)という運用方法は実はある程度、人を選びます。

今回はそんなiDeCoのマイナス面・デメリットを中心に紹介していきたいと思います。

iDeCo(イデコ)の抱える問題点

iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリット、デメリット。節税効果の高い効果的資産運用日本において将来の老後の年金対策として個人型確定拠出年金(愛称:iDeCo)が注目されています。多くの雑誌やメディアなどでその強みが取り...

上記の記事でもメリット/デメリットを紹介していますが、ここではその問題点、デメリットをしっかりと紹介していきます。

  • 途中解約できない
  • 運用を止めると毎月コストがかかる

この2点ですね。

途中解約できない

最低でも60歳になるまでは解約することはできません。解約できないということは引き出すことができないということになります。

いくら運用残高があっても下ろせないお金は使えないお金です。iDeCoで運用している資産の割合が大きすぎるのは、自由に使えるお金が少ないという流動性リスクを抱えている状況だといえます。

運用を止める、入金を止めても毎月コストがかかる

iDeCo(イデコ)を利用するには証券会社への手数料(運営管理機関手数料)の他、国民年金基金や信託銀行への手数料が発生します。

  • 加入者:167円/月(年2,004円)
  • 運用指図者:64円/月(年768円)

※加入者は掛金を拠出している場合、運用指図者は新たな掛金を拠出せずに運用だけをしている人になります。

※別途、運営管理機関手数料がかかりますが、基本無料のところが最近多いです。

どういう人にiDeCoは向いていない?

問題点は分かったけど、自分はiDeCoをするべきなのか?そうでないのか?というところが気になりますよね。

  • 家計収支がギリギリであまり貯金の余裕がない人
  • 目先数年くらいで必要になるお金が準備できていない人
  • 比較的金利が高めのローンを組んでいる人

投資は早くから始めたほうが効果的です。節税効果の高いiDeCoはなおさらです。ただ、上記のような方には、そのメリット向いていないですね。

iDeCoによる運用の果実を得ることができるのは60歳すぎの“老後”になってからです。それまでは一切のメリットはありません。所得控除による税還付はありますが、「掛金>還付額」となるわけですから、キャッシュフローは確実にマイナスです。

現役の時に必要なお金が用意できていない、準備をしていないのに、老後のためにだけにしか使えない運用に資源を投下するのは100%間違いではないですが、好ましくないと思います。

長期運用・老後まで出金不可という条件は、iDeCoの節税メリットよりもデメリットの方が大きいように思います。

運用可能な資金が少ないなら、まずはNISA、つみたてNISAで

iDeCoでの運用に向いていない以下のようなケースであれば、iDeCoに優先して「NISA」や「つみたてNISA」といった手段の方が向いていると思います。

  • 家計収支がギリギリであまり貯金の余裕がない人
  • 目先数年くらいで必要になるお金が準備できていない人

NISA、つみたてNISAであれば運用益を非課税とできます。また、“いつでも売却可能で資金用途が自由”です。

税メリットとしてはiDeCoの方が大きいですが、運用しているお金をいつでも自由にできるという流動性の高さは魅力的です。

現時点で家計収支に余力がない、直近で使う予定のお金を貯めていないのであれば優先するべきはNISA、つみたてNISAを使った運用だと思います。

ローン返済があるならそちらを優先

  • 比較的金利が高めのローンを組んでいる人

こちらに関しては、まずは運用よりも返済を優先するべきです。

借りているローンの金利水準にもよりますが、5%を超える金利のローンを組んでいるのであれば、運用して殖やすよりも、繰り上げ返済をしてしまうほうが、有利です。

株で年5%の収益を上げるにはリスクがありますが、年率5%のローンを繰り上げ返済するのは100%確実にマイナス分を減らすことができます。この差は大きいです。

借金返済は最高の資産運用であるという言葉もあるように、ローンがある場合はiDeCoよりも繰り上げ返済を重視しましょう。

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以上、iDeCo(イデコ)のデメリットを徹底解説。iDeCoに向いていない人と代替案について紹介しました。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。