投資全般・コラム

年末に取り組みたい、自分の資産ポートフォリオ(金融資産)のチェック

chartmoneyもうすぐいよいよ年末です。貯蓄や投資を頑張て資産を増やした人、住宅購入や子供の進学などで貯金を取り崩してしまったという人もいるかもしれません。あるいは、そうした資産に無関心だったという人もいるかもしれません。年末というのは一つの区切りとして良いタイミングです。
この機会に大掃除だけでなく、あなたや家計の資産の整理をやってみてはいかがでしょうか?来年以降の目標や課題がみつかるかもしれません。

年末の資産チェックのやり方

具体的な金融資産・資産ポートフォリオのチェックとしては下記の手順で行うとやりやすいです。

1)バラバラになっている資産を一覧にまとめて合計金額を計算する

2)資産の構成を考える

3)今の課題や来年の目標を考える

 

バラバラになっている資産を一覧にまとめて合計金額を計算する

私たちは一つの銀行だけに資産を預けているというケースは少ないでしょう。いくつかの銀行にお金を分けて預金していたり、証券会社や保険会社などの銀行以外の金融機関にお金を預けているというケースも多いでしょう。

そうしたバラバラになっている資産をまずは一つにまとめてみましょう。手作業が中心になるかと思いますが、銀行なら預金残高、株式や投資信託なら今の時価評価、終身保険や学資保険、養老保険などの貯蓄性の保険については今、解約した時に受け取れる中途解約返戻金が目安になるでしょう。

神経質に1円単位で計算する必要はありません。大まかな資産像をみるのが目的ですので千円単位、万円単位などで問題ありません。

ちなみに、わざわざ集計するのが面倒という方は、WEB上でこうした金融資産をひとまとめにできるサービスもあります。代表的なWEBサービスが「マネーフォワード」でこちらを利用すれば、銀行、証券、保険などの資産を一括してまとめて確認することができます。

 

資産の構成を考える

次に資産の構成(ポートフォリオ)を考えましょう。考え方としては色々なものがあります。

 

1) 流動資産と固定資産に分類
流動資産は、すぐに現金化できる、現金化が容易な資産を指します。一方の固定資産はそれが難しい資産を指します。

たとえば現金や預金、上場株式などは流動資産。一方で終身保険や年金のように途中解約ができなかったり、損をするような金融資産、現金化するのに時間がかかる土地建物などは固定資産に分類することができます。

 

2) リスクの程度で「安全資産」と「運用資産」に分類
運用の基本はリスクが大きいほどリターンも大きくなるというものです。普通預金や定期預金のようにリスクがほとんどない金融商品はほとんどリターンを得ることができません。一方でリスクの高い株式などは価格変動で損をするリスクもありますが、逆に資産が増える可能性もあります。

現預金や国債のように元本割れのリスクがほとんどないものを「安全資産」、株や投資信託のように元本が変動する可能性があるものを「運用資産」に分類してみましょう。

 

今の課題や目標を探る

分類を踏まえて課題を探りましょう。分析や考え方には色々な物があります。いくつか紹介しますので参考にしてみてください。

 

1) 何かあった時の支払い余力はあるか?
資産の流動性というのは、何かあった時にすぐに現金化できる資産が担保されているか?ということです。人生何かしらで急にお金が必要になる、という場面があるかと思います。そうした時に資産は沢山持っていてもすぐに現金化できない資産ばっかりだったというのでは困ります。

適切ボリュームの現金・預金を持っているか?というのは一つのチェックポイントになるかと思います。おおまかな目安としては生活費の3カ月分くらいの現金・預金があれば大丈夫と言われることが多いです。中長期のリスクに備えたいという場合は半年~2年分くらいを備えれば十分でしょう。

また、こうした生活費とは別に来年大きなお金を使う予定があればその分も確保しておく必要があるでしょう。自動車を購入するなら頭金や購入代金は上記に加えて現金や普通預金などで確保しておくといった対応も必要です。

一方で流動性は運用の収益性とも絡んできます。一般に流動性が高い運用商品よりも流動性が低い運用商品の方が利回りは高くなります。必要以上の流動性は運用機会をロスしているとも考えられます。

そうした場合には、預貯金の一部を運用に回してみることを検討するのも一つだと思います。

 

2)運用資産が安全性、運用性の極端な方向に向かっていないか?
資産のポートフォリオを見て、資産が極端に安全面によっている、あるいは極端に運用面によっているということがあればバランスをとることも大切です。

仮に1000万円の資産があって全額が預貯金というのは安全面により過ぎでしょうし、逆にほとんど株式などの運用資産というのはやはりやり過ぎでしょう。

また、運用と一口にっても様々な運用があります。ポートフォリオが国内株式だけに偏っているのであれば、国内株式と世界株式に分散するといった方法もありますし、債券やREITなどの運用商品もあります。
卵は一つの籠に盛るな」という相場格言もあるとおり、分散ができているかも考えましょう。

 

さいごに:年間を通じて資産は増やせたか?

こちらは来年の反省に活かしましょう。資産を増やすことができた方も、減らしてしまった方も来年はどうしていくか?ということをこれを機会に考えてみましょう。

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。