債券投資

平成23年3月以前に個人向け国債(10年満期)を買っている人は解約がオススメ

comparison2個人投資家から安全資産の運用として人気のある個人向け国債ですが、日銀による異次元緩和によって指標となる長期金利は極めて低く抑えられており、結果として10年債の利回りが低下しています。その中でも平成23年3月より前に個人向け国債(10年満期)を買って放置している人は、国債の金利計算方法によって金利が最低水準に据え置かれるという事態になっています。もしも、昔に個人向け国債を買った人は解約して買い直した方がお勧めです。

10年個人向け国債の金利計算方法

10年満期の個人向け国債は金利の計算が「変動金利」となっており、半年に一度見直されるようになっています。
その金利の見直しなのですが、計算方法が平成23年に下記の通り見直されています。

平成23年3月まで(第34回債):適用利率の算式「基準金利-0.80%」
平成23年6月以降(第35回債):適用利率の算式「基準金利×0.66」

さて、これで何が問題なのかというと、基準金利の低下です。

34回債までは、基準金利が0.8%以下になると適用される金利がゼロになってしまいます。法律によって最低金利が0.05%になっているのでそれ以下にはなりませんので、基準金利が0.75%以下になってしまうと個人向け国債の金利が0.05%という極めて低い水準になってしまうのです。
現に、34回債は平成24年10月以降はずっと0.05%の金利のままとなっています。

一方の35回債以降は基準金利に一定の率を乗じるという方法にすることで基準金利が下がっても金利が極端に下がらないようになっています。制度変更前後で実際の金利にどのような違いが出ているのかを表にまとめました。
利払いのタイミングを合わせるために34回債と半年後に発行された36回債を比較しています。

34回債(H23年3月) 36回債(H23年6月)
H23.4.16~H23.10.15 0.51%
H23.10.16~H24.4.15 0.29% 0.72%
H24.4.16~H24.10.15 0.17% 0.64%
H24.10.16~H25.4.15 0.05% 0.53%
H25.4.16~H25.10.15 0.05% 0.42%
H25.10.16~H26.4.15 0.05% 0.51%
H26.4.16~H26.10.15 0.05% 0.40%
H26.10.16~H27.4.15 0.05% 0.34%
H27.4.16~H27.10.15 0.05% 0.26%
H27.10.16~H28.4.15 0.05% 0.28%

上記を見ていただくと一目瞭然です。同じ10年個人向け国債でもこれだけの利回りの差が出ているわけです。

 

解約して買い直した方がお得?

個人向け国債は解約すると過去2回分(1年分)の利息を返還する必要があります。
ただ、34回債のケースでは2回分でたったの0.05%です。同じ10年国債でも利回り差が0.23%もある状況だということを考えると解約して買い直しても1年でペイできる計算になります。

個人向け国債として保有し続けたいというのであれば解約することをお勧めします。

なお、計算上、第34回債がお得になる水準というものもあります。それは基準金利2.35%あたりを超えてくると旧計算の方が利回りが高くなります。ただし、現在の状況を考えると、短期的にそこまで上がる可能性は高くないと言えるでしょう。

 

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高山一郎
高山一郎です。株や投資に関する情報発信を始めて10年以上、投資歴は15年以上です。実際の経験に基づく役立つ投資やお金に関する情報を発信していきます。