米国株取引(外国株取引)は為替の問題や取引時間やトレードツールの問題、税関係の手続きの問題など色々なハードルがあります。
その一方で、米国株は世界的な大企業に投資できるだけでなく、バンガードのような非常にすぐれたETF(海外ETF)にも投資できます。
今回は、米国株取引においてお勧めの証券会社を厳選し、それぞれを徹底比較していきます。
もくじ
米国株取引なら「マネックス証券」「楽天証券」「SBI証券」の3択
いきなりですが、米国株取引を考えているなら手数料がアホみたいに高い対面型証券はまず除外されます。
また、ネット証券の中でも米国株取引において洗濯対象となるのは「マネックス証券」か「楽天証券」、「SBI証券」の3社しか考えられません。
まず、米国株取引(外国株取引)を考える上で、特に重要視するべき項目は下記の3点だと私は考えています。
- 手数料が安いこと
- リアルタイムの株価情報が見れること
- 特定口座内で取引できること
上記の条件を満たすのはこの2社しかないのです。それではそれぞれの項目を見ていきたいと思います。
米国株取引の手数料
手数料は投資のリターンを大きく左右します。手数料の安さにはこだわりましょう。国内株取引と比較すると手数料はやや高めになっているので、短期売買にはあまり向いていません。
ネット証券3社とも、手数料水準を見直しており、2019年11月現在は完全に横並びとなっています。安くなったとは言え、まだまだ水準的には高いと思うので、頑張って競争してほしいところですね。
2019年は「こちら」でも記事にしましたが、各社が最低手数料を撤廃した年でした。
マネックス証券
約定価格の0.45%。ただし上限は20米ドル。
なお、NISA口座での売買の場合、海外ETFに限り売買手数料は無料となります。為替手数料は1ドルあたり25銭のスプレッドコストがかかります。
SBI証券
約定価格の0.45%。ただし上限は20米ドル。となりました。
なお、NISA口座での売買の場合、海外ETFに限り売買手数料は無料となります。為替手数料は1ドルあたり25銭のスプレッドコストがかかります。ただし、為替コストについては住信SBIネット銀行の口座を持っていれば事実上15銭にすることもできます。
楽天証券
約定価格の0.45%。ただし上限は20米ドル。となりました。為替手数料は1ドルあたり25銭のスプレッドコストがかかります。
このようになっています。米国株を買うときには通貨を円ではなく、米ドルにする必要があります。その、為替コストのことまで考えると手数料を引き下げたSBI証券に若干分がある状況でしょうか。
ちなみに国内最大手の野村證券の米国株手数料はなんと10%(税別)です。恐ろしい手数料ですね。
リアルタイムの株価情報
株価情報を始めとして投資情報を手に入れるということはとても大切なことです。株価やチャート、海外ニュースなどがちゃんと入ってくるかどうかは重要視しましょう。
マネックス証券
リアルタイム株価が無料で見れます。トレードツールも「トレードステーション」と呼ばれる最新のダウンロード型の米国株トレードツールを導入しています。
SBI証券
15分ディレイは無料。リアルタイム株価については500円(税別)のオプションで利用可能です。
楽天証券
20分ディレイ(遅延)の株価情報は同社のトレードツール「マーケットスピード」で無料利用できます。また、完全リアルタイムの株価情報については有料(月1000円税別)が必要となります。
株価ツールについてはマネックス証券が優れています。利用料をかけずにリアルタイム株価を参照することができます。
特定口座内で取引できること
特定口座というのは、証券会社が各投資家ごとの「取得日、取得価格、売買損益」などを計算してくれる口座です。確定申告をする場合でも証券会社から送られてくる資料で簡単に行うことができ、源泉徴収(証券会社が申告納税を代行)を選択することもできます。
一方で米国株については特定口座内で売買できない証券会社も多いです。その場合は投資家自身が取引内容や損益などを自分で計算・管理して申告する必要があり、大変面倒です。
楽天証券:特定口座対応
マネックス証券:特定口座対応
SBI証券:特定口座対応
大手3社は特定口座対応しましたので、この点での差異はなくなりました。
米国株投資は現在大手証券ならどこでもほぼ同じ
以上の点を考慮すると、米国株投資や海外ETFへの投資を考えるのであれば、おすすめなのは「SBI証券」か「マネックス証券」「楽天証券」のどの証券会社も、ほぼ同じレベルのサービスといえるでしょう。
なので、最終的にはどこでもいい。って話になりますが、多少の違いはありますので以下でおすすめ順にレビューします。
マネックス証券 米国株には一番力を入れているネット証券
マネックス証券の強みはトレードツールです。米国の証券会社を買収しており、トレードステーションのような取引ツールは使い勝手も高く評価できます。
取引できる米国株の種類は3000銘柄とSBI証券(1000銘柄)、楽天証券(850銘柄)と比較しても多く、逆指値やOCO注文といった特殊注文にも対応しています。米国株の取引時間は日本時間の夜間なので、こうしたリスクヘッジが可能な注文に対応しているのは大きいです。
米国株取引、米国ETF投資などだけを考えているのであればマネックス証券が一番おすすめです。
一方で、マネックス証券は国内株取引の手数料が、SBI証券や楽天証券と比較すると少し高めとなっているのが弱点です。国内株取引も考えているならSBI証券や楽天証券を選ぶか、米国株と国内株の証券会社を別々に分けて管理することをお勧めします。
バランス力の高いSBI証券
米国株取引はもちろん、その他の投資や運用でバランス力が高いのはSBI証券です。
米国株投資でも1000銘柄に闘志が可能で、米国ETFの取り扱いも豊富です。米国株の貸株サービス(KASTOCK)という関連サービスも提供しています。グループの住信SBIネット銀行に口座を作っておけば、低コストで米ドルを調達できるだけでなく、投資の結果、受け取った米ドルを海外デビットカードとしてお買い物に使えたりする汎用性もあります。
楽天証券
米国株投資においてはマネックス証券やSBI証券に対してやや遅れをとっている印象があります。
外国株(米国株)への投資を考えている方の証券会社選びの参考になれば幸いです。以上、米国株投資にお勧めの証券会社の選び方をまとめました。