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社債投資の際に考えておきたいリスク

最近、個人投資家の間で「社債」への投資熱が上昇してきているということです。定期預金や国債といった投資では高い運用成果が期待できないことから、リスクをとってでも、高い利回りを求めるという動きが活発化。また、社債の発行体にとっても、リーマンショック以降、機関投資家からの資金調達が難しくなっています。こうしたニーズから個人向け社債の発行額は増大しており、社債の大量発行があった2009年に次ぐペースとなっています。
一方で、こうした社債投資には一定の「リスク」があることを投資家は理解しておく必要があります。今回は社債への投資に対して投資家が理解しておくべき、「リスク」についてまとめていきます

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社債投資におけるリスクのまとめ

まず、社債に投資をするということにおけるリスクをまとめてみましょう。

 

1.発行体の信用リスク

社債などの債券は、発行体がその元本や利息の支払いを保証している商品です。こうやって書くと安心な商品と思うかもしれませんが、逆に発行体が「支払わない(支払えない)と言ってしまえば、元本や利息は保証されない商品」ということになるわけです。
国債のように、国(政府)が保証する債券と異なり、社債は一企業がそれを保障しているに過ぎません。日本では一般投資家向けに販売された社債のうち「マイカル」や「スルガコーポレーション」など実際にデフォルト(債務不履行)を引き起こした会社も存在しています
「信用格付け」のように企業の信用リスクをを一定の形で評価する形は存在するもののこうしたリスクが存在することを理解しておく必要があります。
(参考:債券投資と信用格付け

 

2.途中売却時の価格変動リスク

債券は、通常の利付き債の場合、額面である100円で発行され満期時には額面100円で償還されます。
そのため、「初期投資額=満期時の払い戻し額」となるわけです。つまり、破綻さえしなければ、投資した元本はそのままの形で戻ってくることになります。

しかしながら、これは発行時に買って、満期まで保有した場合だけです。
債券は発行後は二次市場と呼ばれる流通市場で取引されることになりますが、その二次市場での取引価格は一定ではありません。債券価格は変動するのです。
具体的になぜ債券の価格が変動するのかについては「債券価格のしくみ」などをご参照いただければと思いますが、市場の金利動向や企業の信用リスクの増減によって価格は変動するのです。

そのため、最初に100円で買った債券が102円で取引されたり、98円で取引されたりするわけです。そのため、満期の前に換金したいというような場合には「価格変動リスク」が存在することになります。

ちなみに、実際問題ですが、債券を途中で売却するという場合は証券会社に買い取ってもらうというのが一般的な形になります。この場合は証券会社から手数料などを考慮した形で価格が決まることになるので、一般的には不利な形で売却することになる可能性が高いです。
そのため、社債も含めて債券投資をする場合、途中売却(換金)を考える場合は不利になることが多いというのが現状となります。
(なお、債券の中でも「個人向け国債」については途中換金が認められているのでこのリスクは該当しません)

 

仕組債については債券とは思わないで、詳細にリスクを検証する

社債の中には「仕組債」と呼ばれる、特殊な構造をもった債券形式で発行されている場合があります。
これらの仕組債は、債券という名前で販売されてはいるものの、「かなり複雑な商品」となっている場合が多いです。特に、株式や外国為替との連動などが歌われているものについては、株価や為替の下落リスクを債券投資家が負うような物も多いです。
実際のリスクは債券によってさまざまなので、一概にこんなリスクがあるとは言えませんが、中身を読んでみて、どんなリスクがあるのかよくわからないというのであれば絶対に投資をするべきではありません。
代表的な仕組み債には「他社株転換条項付社債(EB)」「リンク債(ノックイン債)」などがあります。
機会があれば、こうした仕組債について取り上げていきたいと思います。
(参考:債券の種類と仕組み債

 

社債投資をする上での現実的な投資判断・基準

さて、ここまで社債投資の主だったリスクを解説しました。信用リスクと価格変動リスクです。

社債に投資をする場合には、こうしたリスクを勘案した上で当該債券に「投資をするのか」「投資しないのか」という投資判断をする必要があります。以下では、そうした投資判断をする上でどのような考え方を持つべきかという点を考えてみます。
(債券への投資は自己責任で。下記はあくまでも考え方の一例です)

 

信用格付けで社債の投資判断

代表的な判断材料となるのが「信用格付」でしょう。スタンダード&プアーズ、フィッチ、ムーディーズなどのようなグローバルな格付け会社から、JCRやR&Iといった日本の格付会社も存在します。
これらの会社では債券の発行体に対する格付け評価を行っています。

BB以上の格付けを「投資適格」、B以下の格付けを「投資不適格(投機的格付)」と判断しており、B以下の債券への投資は信用リスクが一定以上存在するということになります。
逆に「AAA」のような上位格付けには信用リスクはほとんど存在しないということになります。

こうした格付けは安定性の参考になりますが、一般に「格付けが低い発行体ほど利息(利率)が高い」という形になっていますので、社債投資で高いリターンを希望する場合は一定の信用リスクはとらなければならないということになるでしょう。

 

格付けの低い会社は比較的短期の運用を考えよう

債券の利息を考える場合、一般には「順イールド」と呼ばれる利回り曲線となります。
どういうことかというと、投資期間(満期までの期間)が長いほど利息が高いという意味です。同じ発行体が発行する社債であっても満期1年の債券と、満期5年の債券とでは後者のほうが利率が高くなるわけです。

その上で、投資判断として格付けと満期期間を考えるようにしましょう。
一般にBB以上の格付けの社債は「投資適格」というわけですが、リスクがゼロというわけではありません。格付けが高い会社ほど、長期の債券でも安心ということになります。

逆に、BB格、BBB格などの企業が発行する社債において満期が5年とか10年といったように長期になるものについては一定のリスクがあると考えるべきなのです。

BB格、BBB格以下の社債については満期3年以下程度の比較的短い社債への投資にとどめるといったように、投資対象に応じて期間も重視しましょう。

 

社債市場でも「お買い得」なものと「マズイ」ものがある。

発行されている社債を見ると、同じBBB格の社債であっても、利息(利率)は一定とは限りません。最近発行されている社債などを見てみても、同じような格付け、期間なのに1%近くも利率が違うようなケースもありました。そのため、投資家の投資判断としては「お買い得な社債」を見つけて投資をすることだと思います。

過去に発行された社債の情報なども参考にしながら、今募集されている債券はどのくらい魅力的なのか?といことを考えて投資をしていくべきだと思います。
一般に社債は「発行が決まってから募集期間は1週間程度」と短く、お買い得な社債ほどすぐに売切れてしまうという特徴があります(逆にマズイ社債は結構売れ残る)。

そのため、日ごろから、社債等の債券の発行条件等を見る癖をつけておき、投資すべきかどうかについての目を養っておく必要があると思います。

 

社債投資と証券会社選び

社債投資を考えているのであれば下記の証券会社は比較的社債の取り扱いが多く、かつ魅力的な商品も多いので、ぜひ抑えておきましょう。発表から募集までの期間は短く、証券会社による独占販売もおおいので、あらかじめ口座を作っておくことをお勧めします

SBI証券
人気の個人向け社債「SBI債」の独占販売を行っています。満期1年の短期社債で利回りが高いので、大人気となっています。投資は「抽選」となっており、瞬間完売するのが最近の流れとなっているようです。
販売が決定されたらすぐに投資できるように口座だけでも作っておくと便利です。SBI債以外の社債の販売も豊富です。

マネックス証券
SBI証券と同じく、自社グループの個人向け社債「マネックス債」の独占販売を行っています。また、これ以外にも結構、社債の取り扱いに力を入れているようで、結構魅力的な債券も多数販売しています。
こちらも社債投資をするならはずせないネット証券です。

野村證券
ガリバー証券といわれる日本を代表する巨大証券です。それだけに社債等の取り扱い数も多いので、口座を盛っておいても損はありません。ただし、売り込みもそこそこ存在するので、投資をする社債(債券)を見る目も大切となります。

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