信用評価損益率で相場の天井・底を探る

信用評価損益率は、信用取引の買い手が今どのくらい含み損益を抱えているのかということを示しています。これは信用取引を行っている全投資家が抱えている損益をみることで、相場全体の天井や底を探る上で非常に有用な指標となります。今回はこの、信用評価損益率についての基本と相場への応用についてまとめていきます。

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まとめ記事「信用取引の各種指標を理解して投資力アップ」。

 

信用評価損益率のしくみ

信用評価損益率は「信用取引評価損益÷買い建て玉の総額」で計算されます。表示は通常%で示されます。たとえば、100億円の買い建て玉がある中で全投資家の評価損益がマイナス5億円という場合、信用評価損益率は-5%となります。

この信用評価損益率の計算元となる評価損益や買い建て玉の総額などについては東京証券取引所が毎週第3営業日に公表する「信用取引現在高」の数字を用いるのが一般的です。
日経新聞のマーケット欄にもこの発表の翌日に信用評価損益率が記載されます。

また、一部のネット証券では、自社の顧客だけの統計として信用評価損益率を発表しているところがあります。たとえば、「楽天証券」「松井証券」「カブドットコム証券」など。ただ、いずれも速報性があるわけではないので、一般には東証の「三市場信用評価損益率」を利用します。

 

信用評価損益率とマーケット・相場への活用

評価損益率は一般に、その状況によって相場の天井・底をさぐることができるといわれています。

評価損益率が高くなるとそれだけ含み益を抱えている投資家も多いということになります。また、株価自体がかなり上昇している可能性もあり、一般的にはマイナス3%以上は天井圏といわれます。

また、マイナス10%程度になると多くの投資家が含み損に耐えることができなくなり「投げ」が発生しやすいといわれており、この水準が近付くとこうした売りによる相場のさらなる下落があるといわれています。
また、この近辺が一つの底として認識されることが多いです。

これからさらに下がって、マイナス20%程度になってくると追証(追加証拠金)の発生による投げや強制決済などが生じやすくなり、さらに下げるといわれています。ただし、マイナス20%という信用評価損益率になっている状況はかなり売り込まれていると感がられます。この付近になると大底として認識されやすくなります。このため、追証等による投げがひと段落すると、値ごろ感からの買いなどが入りやすくなる傾向があります。

ちょっと待ってよ!天井圏でマイナス3%ってことは、信用取引をしている投資家は損をするのが標準ってことなの?と思われるかもしれません。
一般的に、買いで利益が出ている場合は「決済」されてしまうことが多く、逆に「踏み損」となっている建て玉は維持する傾向が強いことから、マイナス3%という状況は多くの信用取引の買い手にとって益が出ている状況と考えてよろしいかと思われます。

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